Snow Manの最年少でセンター、他にはない美しさで人々を虜にするラウール。まだ22歳であるのに、アイドルとしてだけでなく役者としても目覚ましい成長を遂げており、ホストのカヲル/大雅を演じたドラマ『愛の、がっこう。』(フジテレビ系)でずぶずぶとハマった人も多いことだろう。

 筆者も間違いなくその一人だ。アイドルの時に見せるような甘い表情への期待はあったが、ドラマが進んでいくにつれて、彼の繊細な表情と人懐っこい独特な表現力に驚かされ、より引き込まれていった。

 ドラマが始まった頃に執筆したラウールの経歴を振り返るコラムでは、今まで出演した作品をいくつか取り上げた(Snow Man ラウール、ホスト役で新たな魅力を発揮 『愛の、がっこう。』で体現する光と陰)。ドラマ『簡単なお仕事です。に応募してみた』(日本テレビ系)では、10代の初々しさと純粋さが役柄にそのまま反映されていて、物語のキーパーソンとしての役割も自然に果たされていた。映画『ハニーレモンソーダ』ではアイドルらしく「キラッ」という音が聞こえるような笑顔と佇まいでキャラクターを演じ切り、『赤羽骨子のボディガード』ではそれまでに培ってきた力強さと揺るがない気持ちが反映されていた。

『愛の、がっこう』©︎フジテレビ

 そして『愛の、がっこう。』は人間としても役者としても、ラウールのさらなる成長が垣間見える作品であった。このドラマは、終始“大人”な空気で包まれていたが、最終回ではホストを卒業したカヲルの吹っ切れた姿に“少年らしさ”も滲み出ていて、『簡単なお仕事です。に応募してみた』の時の姿も思い出された。彼の映像作品を追ってみると、初々しさが大人っぽさに変わっていく人生の変化を感じられる。これから20代後半、30代、40代と年齢を重ねるごとにどのような表現を見せてくれるのか、楽しみで仕方ない。

 ドラマも終盤を迎え、まさに“ラウールロス”になりかけていた時、筆者はたまたま韓国の音楽番組「M COUNTDOWN」に出演しているSnow Manの映像を見つけた。とてもパワフルで元気が溢れていて、今でも毎日観てしまっている。それに加えて、このタイミングでドキュメンタリー『ラウール On The Runway』の配信がスタートした。

『ラウール On The Runway』予告PV公開 | プライムビデオ

 このドキュメンタリーは、ラウールがモデルとしてランウェイに立つことを目標に決めてから、それを実現させるまでの約600日を追ったドキュメンタリー。新たな挑戦に期待を膨らませる生き生きとした素顔から、うまくいかない絶望感に苛まれた表情まで、アイドル/役者とは異なる側面を見せてくれている。

「壁が来た時っていうのはすごいチャンスだなって 本当 心から思う」

 ラウールはこの言葉を真剣に、そしてワクワクが溢れるような表情で放った。まさにカヲルが、ホストを卒業して全てをかけて専門学校の試験を受けようとした時のような表情だ。ラウールはアイドルを卒業するわけではないが、人生をかけるという強い想いがそこには感じられた。

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