武田真一
Photo By スポニチ


 元NHKでフリーアナウンサー武田真一(57)が6日放送の日本テレビ「アナザースカイ」(土曜後11・00)にゲスト出演。アナウンサーの苦悩を明かす場面があった。

 武田アナはこの日、19歳の時にのちに妻となる陽子さんとともに語学研修のため訪れた、イタリア北部のクレマに30年ぶりに訪問。そこで知り合った友人との再会を果たした。

 1990年にアナウンサーとしてNHKに入局した武田。「最初NHKで、お昼のニュースを担当してたんですけど、お昼のニュースの担当者は、突発的な事件・事故、大きなニュースをそれまで放送していた番組を途中で打ち切って、臨時ニュースを読む、そういう役割を与えられて、その仕事自体も面白く好きだったので、やってたんです。それで、本当にさまざまな災害とか事件・事故を伝える中で、ある時からそれがすごく辛くなったんですね。やっぱり本当に多くの方が犠牲になるとか、悲しい思いを抱く、そんなことばかり毎日伝えてるってことがすごく辛くなったんです」と明かした。

 「しかもそれを自分の活躍の場だと思ってやらなきゃいけないっていうことに、すごく心が傷ついたんですね。である時、本当に大きな事故があったんですけど、朝から。その時に初めてもう会社に行きたくないと思ったんですね。これを伝えるのは嫌だ、と思いました」と振り返った。

 さらに「東日本大震災とか、熊本の地震とか、能登半島の地震とか、さまざまな災害が繰り返し来るんですけれども、自分が伝えている内容が本当にそこにいる人たちの痛みみたいなものが、心に突き刺さってくるような、そういうふうになりました。そこはなんかはっきり覚えてます。“あの日だ!”っていうのはよく覚えてます」と話した。

 そんな中、どうやって乗り越えたのか。「それはもう本当に、使命感というか、使命感というと格好良すぎますけれども。今そのマイクの前に座っている人間は1人しかいないと。そこにいる以上は、やっぱり逃げることはできないんだっていう思いでやってきました」とした。

 この話に、MCの今田耕司も「こんな悲しいことが起きてるけど、ここは自分の仕事として活躍する場所やっていう。確かにこれはちょっと辛いだろうなと」。山本舞香も「当たり前に視聴者として見ていた部分、アナウンサーさんの側の感情っていうのを初めて聞けたので、なんかそういう目線で見れるというか。変わりますね、これから」とした。

続きを表示

Write A Comment

Pin
Exit mobile version