村田沙耶香の最新作品集「信仰」が文春文庫より発売された。

芥川賞受賞作「コンビニ人間」が累計180万部突破、44の国と地域で翻訳決定し、世界で読まれる作家となった村田沙耶香。3月に発表した長篇小説「世界99」が話題となり、またこの4月には3作目となる英語版「Vanishing World」(「消滅世界」)が刊行されたばかり。

このたび、国境を越えて注目される村田による作品集「信仰」(2023年 文藝春秋刊)に、単行本未収録の3篇と特別寄稿が追加されバージョンアップ。ぜひチェックしてほしい。

 


■村田沙耶香 コメント
『信仰』は小説と随筆を混ぜた、私にとっては少しいつもと違った佇まいの本でした。
私が存在しない世界の主人公の言葉と、随筆に存在する言葉が同じ本の中に、戯れ合うように混ざりながら存在するのは、私にとってとても奇妙な感覚でした。
文庫にするにあたって、また新しい言葉が本の中に詰め込まれ、滑り込んで、時間も、言葉も、さらに奇妙に膨張したような感覚で、出来上がった美しい装丁のご本を眺めています。
もし、この少し不思議な本をおそばに置いていただけたら、とてもうれしいです。

 

■装丁を担当したデザイナー 鈴木千佳子 コメント
草のようでいて、風がざーっと吹いているようなさまだったり、
波打つ海のようであり、かと思えば、
ぽっかり丸く消失している感じがしたりと、
「ぱっと掴み取りきれない、いろんな見え方がしそうな感じ」
をあらわしたいと思いました。
単行本時の、草のようなモチーフは引き継ぎながらも、
文庫化にあたっての変化に、導いてもらったようにも思います。

 

▼書籍情報

村田沙耶香
「信仰」

6801137:L


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