ホラー作家・背筋さんの原作小説を白石晃士監督が映像化した映画『近畿地方のある場所について』の新たな予告映像となる4種類のWebCMが、7月24日に公開された。

主題歌である椎名林檎さんの楽曲「白日のもと」が流れる映像や、TV放送NGとなった映像など、映画の不穏な雰囲気が断片的な形で表現されている。

【画像】怖っ!『近畿地方のある場所について』CMカットホラーブームを牽引する『近畿地方のある場所について』

映画の原作は、発行部数70万部を突破した背筋さんによる小説『近畿地方のある場所について』(KADOKAWA)。

行方不明となったオカルト雑誌の編集者を探すべく、タッグを組んだ編集者とライターが、様々な失踪事件や怪奇現象を調べる過程で、それらすべてが“近畿地方のある場所”へと繋がっていく物語だ。

背筋さんによる原作小説『近畿地方のある場所について』

2023年1月、Web小説サイト「カクヨム」に投稿されると、モキュメンタリー(フェイクドキュメンタリー)という作風が、現実から地続きの恐怖を呼び起こして反響を集め、2200万PVを超えるヒットを記録した。

映画版は、8月8日(金)に全国公開。菅野美穂さんと赤楚衛二さんがダブル主演を果たす。

映画『近畿地方のある場所について』

スタッフは『ノロイ』『貞子 VS 伽椰子』『サユリ』の白石晃士さんが監督をつとめ、監督の大ファンである原作者・背筋さんも脚本協力として参加する。

すべてが「近畿地方のある場所」へとつながる4つのWebCM

新たに公開されたWebCMの1つ目は、主人公・千紘(菅野美穂さん)の独白からはじまる映像。「身代わり」「味がしないのだ」などの不可解なテロップが浮かんでいる。

2つ目は、大学生がベランダに現れた“赤い服の女”をスマホで撮影したもの。暗がりのベランダにひっそりと佇む女は、室内を覗き込むように顔を近づけながら、ゆっくりと、まるで何かを確かめるように両手を持ち上げていく。

映画『近畿地方のある場所について』WebCM(赤い服の女)

3つ目の映像では、心霊スポットに突撃取材する動画配信者の“凸劇ヒトバシラ”が「首吊り屋敷」に潜入。天井に並ぶ縄、壁に貼られた無数の札、そして不可解な「ありがとうございます」という言葉。配信者が絶叫した瞬間、映像は激しく乱れ、そこで途絶えてしまう。

映画『近畿地方のある場所について』WebCM(心霊スポット「首吊り屋敷」凸劇)

映画『近畿地方のある場所について』WebCM(心霊スポット「首吊り屋敷」凸劇)

4つ目は、どこか“平成の香り”が漂うテレビ番組風の映像。女子高生が紹介する「3人以上に送らなければ死ぬ」メール──いわゆる呪いのチェーンメールを紹介しつつ、本人は「私が死ぬわけねーだろ!」と笑顔でコメント。しかしその数日後、彼女は「集団自殺」の調査資料に登場するというものだ。

映画『近畿地方のある場所について』WebCM(呪いのメール)

劇中では、WebCMに登場するすべてが「近畿地方のある場所」へとつながっているという。

ポップポータルメディア「KAI-YOU」の編集部(2013年3月15日より運営開始)。重要性の高いニュース記事に加え、クリエイターへのインタビューや発表会、展覧会などのイベントレポート、独自の視点・切り口からのレビューやコラムなども多数配信。ポップカルチャーと現代社会が相互に影響し合う歴史を記録しながら、シーンの最先端にある新たな価値観や才能を発掘・発信している。

音楽・映像部門では、VOCALOIDやDTMなど多様なカルチャーが絡み合い複雑化するインターネット音楽シーンの現状を発信。ジャニーズから歌い手、ネット発アーティストまで、音楽やMV、映画を対象に、最先端技術を使った映像や膨大な時間がかけられたアナログ手法の作品、それらを生み出すクリエイターを紹介している。

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