レディントン氏は、Amazon Musicが世界有数の音楽ストリーミングサービスとなり、毎日世界中で数万人が利用していると説明。特に日本では、Amazon Music Unlimitedのユーザー数が過去5年間で約3倍に増加したことを強調した。
日本でAmazon.co.jpを2000年にサービスを開始し、翌年にCD販売をスタート。その後、デジタルダウンロードを経て、2015年からストリーミング配信を展開してきた。この歩みの中で、オーディオの品質と体験へのこだわりは揺るがなかったと述べる。
さらにライブ配信や限定音楽グッズ、HD音質、渋谷のAmazon Music Studioなど新たな展開も積極的に進め、アーティストやクリエイターとのパートナーシップを深めてきたという。日本の音楽文化は世界屈指の「推し活文化」が息づく特別な市場と捉え、アマゾンもグローバルな施策の参考として、まず日本のチームと協議するのが常だと話した。
ユーザー視点で、ファンがアーティストをどう「聴き」「見て」「推す」のかを考え、通販、音楽、プライム・ビデオ、Twitchのライブ配信などあらゆる機能を提供していると説明。たとえば「新しい学校のリーダーズ」などと協力し、オリジナルコンテンツや新プレイリストを展開。刷新した「ジャパン・トップ50」プレイリストは再生回数が60%以上増え、ランキング手法も高い評価を得ているという。
昨年のフジロックのライブ配信では、アマゾンが手がけた音楽フェス配信の中で最多の視聴者数と数千万回の再生を記録。日本のファンとアーティストの深い結びつきの象徴として、CDやレコードの購入、限定音楽グッズのコラボやフェス限定ストアなども挙げられた。
このようにオーディオエンターテイメントの進化に合わせ、Amazon Musicも進化。現在、1億曲以上の楽曲を揃える中、日本のユーザーが“完全なオーディオエンターテイメント体験”を求めていることを再認識したと述べた。
Audible CEOのボブ・キャリガン氏は、日本で10周年を迎えたことへの喜びと、今回のAmazon Musicユーザーへのオーディオブック提供によって、より多くのリスナーが高品質なストーリーテリングを楽しめることへの期待を語った。
この10年で、日本はAudibleにとって急成長かつ重要な市場のひとつとなり、オーディオブック需要も飛躍的に拡大。現在は90万作品以上を揃え、ジャンルや言語も多岐にわたる豊富なカタログを提供していると強調した。
また、日本のユーザー向けに村上春樹氏の作品独占配信や、東野圭吾氏とのコラボによるオーディオファースト作品なども展開。2022年に聴き放題サービスを導入して以降、ユーザー数は2倍以上、リスニング時間も3年連続で前年比40%以上の増加を記録していると報告した。
今後も、大手出版社やクリエイターとの共同制作、オリジナル作品の拡充を続け、日本市場への投資を強化していく方針。