
映画「ハルビン」予告映像より 『ハルビン』7月4日(金)新宿ピカデリーほか全国ロードショーⓒ 2024 CJ ENM Co., Ltd., HIVE MEDIA CORP ALL RIGHTS RESERVED
2025年7月、日本で1本の映画が公開されます。伊藤博文を“殺害”した安重根をテーマにした韓国映画『ハルビン』。2024年、韓国で公開されると大ヒットに。取材班は、『KCIA 南山の部長たち』などを手掛けたウ・ミンホ監督を韓国・ソウルでインタビュー。ウ・ミンホ監督は、100年以上前の日韓の歴史的事件をどう捉えたのか。そして、未来の日韓関係はどうあるべきかを尋ねると、意外な言葉が返ってきました。(「サタデーLIVE ニュース ジグザグ」取材)
映画『ハルビン』の舞台となるのは、日韓併合直前の1909年。安重根が伊藤博文をハルビンで“殺害”する前後を描いた作品です。安重根役をヒョンビンさんが、伊藤博文役をリリー・フランキーさんが演じています。
Q.なぜ安重根をテーマに、映画『ハルビン』を制作したのですか?
(ウ・ミンホ監督)
「安重根という方は、韓国人なら誰でも知っている偉人であり英雄です。韓国では、ドラマ・映画・ミュージカルなど、コンテンツは多いです。映画に安重根の精神と気持ちを盛り込むことは、監督として簡単な選択ではありませんでした。実際に、最初は大変でやめようと何回も諦めたこともありますが、撮影して俳優たちやスタッフたちと台本の会議もしていくうちに、映画になっていきました。だから、私が作品を選択したのではなく、作品が私を選択したんだなという気がしています。
私がたまたま書店に行ったときに、安重根の自叙伝を見たのが始まりです。私が知っていた安重根とは違う姿がありました。例えば、日本軍の捕虜を解放したこと。それによって同志たちから叱咤を受けたということ。捕虜を解放した後、再び攻撃を受けて多くの同志が死にましたから、当然非難を受けるしかないですよね。
彼は、なぜこんな選択をしたのだろうか。当時、韓国は弱小国で国を奪われた状況だったのに、強者が弱者に寛容を示したことは理解できるが、あまりにも弱者なのに、なぜ?どんな気持ちだったのだろうか?それが気になりました。そんな人がハルビンまで行って、伊藤博文を殺せるのか?どんな思いだったのか?そういうことが全て気になったので、それを調べたかったのです。そんなふうに始まりました」
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