夏油が五条に対して抱いていた格差や劣等感が、確執へと変わっていきます。
しかし、それは本人たちの確執というか、呪術師か呪詛師か“ついている側の違い”なんですよ。
決して夏油が「五条を認めません」と言っているわけではなく、自分のたどり着いた考えに従って動くことにしただけで、関係性の変化というか「考え方を違えてしまったんだな」というのが僕の感想です。
夏油が考え方を変えるきっかけとなった天内のラストですが、おそらく、五条は夏油ほど重くは感じていないと思うんです。
「自分にどれだけ力があっても守れないものはある」「伏黒甚爾のような呪力がなくても強いやつがいる」と知るきっかけになり、「起きてしまったことはしょうがない」と。でも、夏油はそうではなかった。そして、五条はそれに気付けなかった。
僕は『劇場版 呪術廻戦 0』の段階でも、五条が夏油の考えを理解したとは思っていません。しかし“理屈”はわかったし、それでも「自分はそんな戦い方はしない」という考えに至ったのではないかと思っています。
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