素晴らしい2日間だった。4月5日と6日の2日間、結成20周年のキックオフとしてさいたまスーパーアリーナで開催されたSUPER BEAVERによる対バン自主企画「現場至上主義」。これまでにもたびたび対バンを繰り広げてきたUVERworldと、ビーバーからの熱烈オファーに応える形で出演したTHE YELLOW MONKEY。世代もスタイルも違う2バンドがこのイベントが掲げる「ライブがかっこいいバンド」という条件にこれ以上ないほどふさわしいことは言うまでもないし、実際に彼らはそれぞれにとんでもないライブを見せつけてくれたわけだが、それ以上に今回の2日間が改めて見せつけてくれたのは、SUPER BEAVERというバンドがまさに「現場」で育ち、進化してきたバンドだという事実だった。対バン相手のパフォーマンスに正しく魂を揺さぶられてステージに立ったSUPER BEAVERの4人は、2日間、まったく違う顔を見せてくれた。UVERworldの圧倒的に熱いパフォーマンスを受けてステージに立った1日目の渋谷龍太は異様に目をぎらつかせていたし、イエモンの千両役者ぶりを前にした2日目のSUPER BEAVERのライブは、いつも以上の一体感とどっしりとした存在感で自分たちのアイデンティティを示すものだった。その姿は常に人とのつながりの中でバンドを前に進めてきたSUPER BEAVERというバンドのありかたを証明するものだったと思う。そんなSUPER BEAVERらしさの詰まった2日間のすべてを届けるのがこの別冊付録である。今回の「現場至上主義」とはなんだったのか、ぜひ噛み締めて振り返ってほしい。

文=小川智宏 撮影=SUPER BEAVER/青木カズロー・UVERworld/Shinsuke Tanoguchi・THE YELLOW MONKEY/横山マサト
(『ROCKIN’ON JAPAN』2025年6月号より抜粋)

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