2022年12月17日に逝去した斎藤久志監督の一周忌にあわせて新宿K’s cinemaにて2023年12月24日〜27日の日程で[斎藤久志監督追悼上映『なにもこわいことはない』『草の響き』]を開催。

斎藤久志(さいとう・ひさし)1959年10月5日─2022年12月17日。『うしろあたま』(85)がPFFに入選後、『フレンチドレッシング』(95)で劇場監督デビュー。その後、寡作ながらも着実に評価を受ける映画を撮り続けてきた。

今回の追悼上映では第26回東京国際映画祭「日本映画スプラッシュ」部門出品作『なにもこわいことはない』、そして佐藤泰志原作、函館で撮影された遺作『草の響き』の2本を上映する。共に“夫婦”を描いた作品でありつつ、今にも壊れそうな人間同士の関係性をどうやって築いていくのか、生きていくのかというポジティブな投げかけを観るものに与える両作。どちらも斎藤監督の妻、加瀬仁美が脚本を手掛けている。一周忌を迎えるこの時期に、日常のささやかな喜び、哀しみ、そして何より人と共に生きることの豊かさを描いた斎藤作品の世界に是非触れて欲しい。

出演:高尾祥子、吉岡睦雄、岡部尚、山田キヌヲ、谷川昭一朗、柏原寛司、角替和枝、森岡龍、猫田直、鈴木元、長田青海、大島まり菜、柄本明
製作・監督:斎藤久志 脚本:加瀬仁美

『なにもこわいことはない』
ミニシアターに勤める恵理は、子供を持たず、夫の史也とふたりきりで生活している。生まれてくる誰かの父と母になるのではなく、一生を互いの夫と妻であり続けようと決めたのだ。朝早く出勤する恵理のために史也はコーヒーを淹れ、夜遅く帰宅する史也のために恵理は温かい食事を作る。職場の苦手な上司のこと、愛犬の去勢手術、すくすくと育つベランダのゴーヤ、美しく咲いた朝顔の花、懐かしい母の訪問、友人の突然の死。喜びも悲しみも、恵理は史也と共有しようとする。毎日がゆっくりと積もるように重なり、層を成してゆく。そして、ある事態が、静かに、でも確実に、ふたりの当たり前だった日常にさざ波を起こす。特別ではない些細な日常をみつめ、人と人の関わりのなかに生まれる温かみや、ふとした瞬間に感じる孤独や不安を微細に描きだす。スクリーンに映しだされる夫婦の姿に、わたしたちの毎日が重なり合う。

『草の響き』
心に失調をきたし、妻とふたりで故郷函館へ戻ってきた和雄。病院の精神科を訪れた彼は、医師に勧められるまま、治療のため街を走り始める。雨の日も、真夏の日も、ひたすら同じ道を走り、記録をつける。そのくりかえしのなかで、和雄の心はやがて平穏を見出していく。そんななか、彼は路上で出会った若者たちとふしぎな交流を持ち始める――。何かを追い求めるように黙々と走り続ける男の姿を通して、死に引き寄せられながらも懸命に生きようとする人間の生の輝きをまざまざと描きだす。佐藤泰志の小説、五度目の映画化であり、斎藤久志監督の遺作。

出演:東出昌大、奈緒、大東駿介、Kaya、林裕太、三根有葵、利重剛、クノ真季子、室井滋
監督:斎藤久志 原作:佐藤泰志 脚本:加瀬仁美

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#東出昌大#奈緒#吉岡睦雄

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