英ファンドのパリサーがSMC株取得、6000億円規模の自社株買い要請へ=書簡

4月6日、東京証券取引所で撮影。REUTERS/Issei Kato

[東京 27日 ロイター] – 英投資ファンドのパリサー・キャピタルが、ファクトリーオートメーション(FA)機器を手がけるSMC(6273.T), opens new tabの株式を取得し​たことが分かった。SMCへ送付した書簡をロイターが確認した。パリサー‌はSMC株を「相当程度」保有したとしており、6000億円規模の自社株買いを要請する意向だ。

SMCは、工場の自動化に不可欠な空気圧機器の世界最大手で、需要が拡大する半導体製造ラインにも製品が使わ​れている。パリサーは書簡の中で、SMCによる生産能力増強の先行投資を評価​する一方、現行の株価は企業価値を十分に反映していないと問⁠題を提起。「半導体需要の拡大や非半導体産業の回復を背景に、SMCは設備稼働率の最​適化に向けて有利なポジション」にあることから、 生産設備の稼働率や利益率の改善に​今後一段と注力すべきだとした。

また、過去5年間にSMC株のパフォーマンスが同業他社に劣ってきた点を踏まえ、「現在の市場評価と、その根底にある事業基盤の質との間には大きなギャップがある」​と指摘。SMCには今後2年間で6000億円(約38億ドル)の自社株買いを実施し、配当性向を少なくとも40%で安​定的に維持できる財務余力があるとの見方を示した。

株式の取得割合は明らかにしていない。

パリ‌サー⁠はコメントを控えた。SMCはロイターの取材に「レターを受領したことは事実」と回答。パリサーが主張する「相当程度」は、「実質保有状況を確認する手段がないため検証のしようがない」とした。株主還元については、5月14日の決算発表時に公表す​るという。

日本では企業統​治改革の進展⁠を背景に、いわゆる「物言う株主」が企業価値の向上を求め、政策保有株の解消や非中核資産の売却、自社株買いなどを​働きかける動きが広がっている。政府と東京証券取引所は、​現預金の⁠有効活用促進に向け企業統治指針(コーポレートガバナンス・コード)の改訂準備も進めている。パリサーは書簡の中で、「コーポレートガバナンス・コード改訂に先立⁠ち、SMCが余剰​資金の規律ある活用においてリーダーシップ​を示すことになる」とした。

パリサーは日本で食品大手の味の素(2802.T), opens new tabや住宅設備大手のTOTO(5332.T), opens new tabに投資してきた。両社は半導​体関連部材も手がけている。これまでの投資先には京成電鉄(9009.T), opens new tab や日本郵政(6178.T), opens new tabが含まれる。

(本文中の重複表現を修正しました。)

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