
4月6日、東京証券取引所で撮影。REUTERS/Issei Kato
SMCは、工場の自動化に不可欠な空気圧機器の世界最大手で、需要が拡大する半導体製造ラインにも製品が使われている。パリサーは書簡の中で、SMCによる生産能力増強の先行投資を評価する一方、現行の株価は企業価値を十分に反映していないと問題を提起。「半導体需要の拡大や非半導体産業の回復を背景に、SMCは設備稼働率の最適化に向けて有利なポジション」にあることから、 生産設備の稼働率や利益率の改善に今後一段と注力すべきだとした。
また、過去5年間にSMC株のパフォーマンスが同業他社に劣ってきた点を踏まえ、「現在の市場評価と、その根底にある事業基盤の質との間には大きなギャップがある」と指摘。SMCには今後2年間で6000億円(約38億ドル)の自社株買いを実施し、配当性向を少なくとも40%で安定的に維持できる財務余力があるとの見方を示した。
株式の取得割合は明らかにしていない。
パリサーはコメントを控えた。SMCはロイターの取材に「レターを受領したことは事実」と回答。パリサーが主張する「相当程度」は、「実質保有状況を確認する手段がないため検証のしようがない」とした。株主還元については、5月14日の決算発表時に公表するという。
日本では企業統治改革の進展を背景に、いわゆる「物言う株主」が企業価値の向上を求め、政策保有株の解消や非中核資産の売却、自社株買いなどを働きかける動きが広がっている。政府と東京証券取引所は、現預金の有効活用促進に向け企業統治指針(コーポレートガバナンス・コード)の改訂準備も進めている。パリサーは書簡の中で、「コーポレートガバナンス・コード改訂に先立ち、SMCが余剰資金の規律ある活用においてリーダーシップを示すことになる」とした。
(本文中の重複表現を修正しました。)
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