
20年、笑顔でインタビューに応じる倉本聰さん
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50年近い親交があった富良野市の老舗レストラン「くまげら」のオーナー、森本毅さん(84)も別れを惜しんだ。本紙の取材に「倉本さんがいなければ、私の人生は変わっていたと思う」と故人への思いを語った。
77年に富良野に移住してきたばかりの倉本さんとスナックで意気投合し、北海へそ祭りや北海イカダ下りなど地域の伝統行事を紹介した。「男ぽい方でした」と第一印象を語った。ともに富良野を有名にするべく、さまざまな活動を行っていた。
時には香水用のラベンダー畑見学や山菜採りにも同行した。倉本さんは東京から来たスタッフや俳優陣をもてなす際にも同店を訪問。「多い時は週3回。同じ料理を出すわけにいかないからメニューが増えた」と、ホエーカレー、山賊鍋などの独自メニューが増えるきっかけとなった。北の国からの劇中にも店は実名で登場するファンにはなじみの店だ。
倉本さんが愛した料理の一つがチーズ豆腐。富良野産牛乳100%にこだわった、豆腐のような食感を持つチーズ。「満遍なく料理は食べていただいたが、チーズ豆腐を食べていた時の顔が忘れられない」と懐かしそうに語った。
倉本さんの存在は地元の人々の考え方にも大きな影響を与えた。「倉本さんが来て、富良野にあった東京のまねをしたいというような東京志向は完全に崩れた。地元の良さを見直すようになった。倉本さんがいなければ、今の富良野はない」。独創的な料理には倉本さんがまいた創作の種が芽吹いている。

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