掲載日
2026年9月28日
トラベルリテールの専門企業DFSの傘下を離れてから1年、2025年中にボン・マルシェの組織に編入される予定のラ・サマリテーヌでは、再構築した商品提案がいよいよ形になり始めています。現地で、リヴォリ通りに面したスペースの通路を歩き、セーヌ川沿いの歴史的建造物の各フロアを巡ると、9月の新シーズン開幕とともに打ち出された、パリ右岸のLVMH傘下百貨店による初期の戦略的判断が、はっきりと目に飛び込んできます。

同百貨店は、セザンヌ(Sézane)の取り扱い開始を祝いました – La Samaritaine
2つの百貨店のニーズに応えるべく策定されたビューティ戦略、特にラ・サマリテーヌにおけるニッチな香水ラインナップの構築を発表したのち、営業部門は主力であるファッション提案の中核に対する本格的なテコ入れに着手しました。狙いは明快です。通りすがりの来店客を購買客へ、できればリピーターへと転換すること。そのために、チームは、これまでよりラグジュアリー色の強かった歴史的フロアに、手が届くラグジュアリーの有力ブランドを組み込む方針を選びました。
1階に足を踏み入れた瞬間から、そのトーンの変化は明白です。これまで大手ラグジュアリーブランド中心だったレザーグッズ売り場には、大規模なポップアップが登場。DeMellier、Lemaire、Isabel Marant、Soeur、A.P.C.、Ganni、Dragon Diffusion、Mlouye、Naghedi、そしてFrancesco Biasiaの復帰などに大きくスポットを当てた棚が並び、品揃えに新風を吹き込んでいます。さらに、LVMHグループのラゲージブランドであるRimowaによる遊び心あふれる期間限定インスタレーションが、かつてラグジュアリーの大物ブランドが構えていた広大なスペースで大胆に展開。まさに店の入口から、強いメッセージが放たれています。

セザンヌ(Sézane)は百貨店2階の中央に広大なコーナーを構えています – La Samaritaine
百貨店の象徴的な巨大階段を上るにつれ、商業面での転換はさらに鮮明になります。セーヌ川沿いの歴史的建造物「ポン・ヌフ」は、もはやウルトラ・ラグジュアリー専用の聖域ではなくなり、SANAA設計のモダンな建物は、スポーツやアウトドアのプレミアム提案に寄せたトーンへ。魅力的なアークテリクスの広いスペースや、Canada Goose、Parajumpersのセレクションに加え、都市的な世界観とつながるコンテンポラリーなラインも引き続き展開されています。

同ブランドは、プレタポルテからアクセサリーまで幅広く展開できます – La Samaritaine
歴史的建造物の2階、レディース売り場におけるセザンヌ(Sézane)のインスタレーションは、まさに宣言のような存在感です。運営チームは、モルガン・セザロリ氏が手がけるこのブランドと特別な関係を育んできました。同ブランドはすでにボン・マルシェで大規模に展開し成功を収めており、左岸の百貨店向かいの建物において、新たなアプローチと、より文化・ライフスタイル志向のトーンを打ち出すポップアップもオープンしたばかりです。ラ・サマリテーヌでは、パリで2つ目となる百貨店内でその世界観を展開し、Jacquemus、Acne Studios、JW Andersonといった象徴的なデザイナーブランドがこれまで占めていた場所を、そのまま置き換えるかたちで大規模スペースを確保。これらのブランドは現在、隣接する広いコーナーへと再配置されています。
こうして館内の動線は一変。フランスのプレタポルテを代表する強力ブランドの登場が、歴史的建造物の中心部に即座に人流のダイナミズムを生み、インターナショナルな来訪者だけでなく、フランス国内、とりわけパリの顧客にも波及しています。

Fursac、Sandro、Octobre Éditions、Bossといったプレミアムに、クリエイター系やラグジュアリーの提案も加え、百貨店は男性客の心をつかみたい考えです – Fursac
メンズ売り場でも同様の傾向が見られます。フロアを歩くと、北側のアルコーブが全面的に再編され、Fursac、Boss、Octobre Éditions、Sandroを核とした商業性の高いメンズゾーンが形成されています。中央の吹き抜け周辺では、Bompard、Officine Générale、そして独占展開となるイタリアのHernoといったプレミアムがラックで魅せる構成に。この椅子取りゲームさながらの再配置により、デザイナーブランドは南側へと移動。かつてはリヴォリ館に限られていたMarniやMaison Margielaが、いまやアール・ヌーヴォーの建物内で直接共存するかたちとなりました。結果として、クリエイター同士の新たな対話も生まれています。

「ボンパール オム」の提案には中央のスペースが割り当てられています – La Samaritaine
シューズ売り場を横断すると、この戦略はさらに明確になります。Bobbiesの隣でJonakが大規模に展開しており、フロアとしての価格アクセシビリティ強化を体現。各ブランドの世界観の表現力も一段と高まり、手頃な価格帯の提案は奥にひっそりと置かれるのではなく、視線を捉える演出でしっかりと打ち出されています。

Jonakのスペースは、サン=ジェルマン=ロクセロワ教会を見渡す、まさにサロンの趣です – La Samaritaine
ラ・サマリテーヌのチームにとって、これは2021年にDFSが導入したコンセプトの失敗を踏まえた、空間およびマーチャンダイジング再編の第一段階であることは明らかです。事業の立て直しを明確に掲げるなか、よりアクセスしやすい価格帯を拡充したこの初シーズンは、当施設の新たな使命を描き出しています。2万平方メートルに及ぶこのスペースにとっての当面の課題は、来場者と購買客を惹きつけるとともに、新たな提案――すなわち、ラグジュアリーの国際的な発信力と、アクセスしやすいプレミアムによる収益性とを両立させたバランス――を広く認知させることにあります。

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