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総務省統計局の「2025年基準消費者物価指数 全国 2026年(令和8年)8月分」によると、総合指数は前年同月比1.9%の上昇となりました。生鮮野菜や飲料など、食卓に直結する品目の値上がりが目立ち、「年金を受け取っていても以前より生活が苦しい」と感じるシニア世帯は少なくないでしょう。
こうした中、見落とされがちなのが、一定の所得要件を満たせば年金本体に上乗せして受け取れる「年金生活者支援給付金」です。ただしこの制度は、対象者であっても自分から手続きをしなければ1円も受け取れません。
日本年金機構では毎年9月上旬から、新たに対象となった可能性がある方へ案内のはがきを順次発送しています。「見慣れない封筒が届いたけれど、そのままにしている」という方もいるのではないでしょうか。
この記事では、2026年度の年金生活者支援給付金について、支給額や対象条件とあわせて、届いた封筒をどう扱えばよいのかを具体的に解説します。
1. 年金生活者支援給付金とは?2026年度は基準額アップで夫婦なら年間13万5000円の上乗せに
年金生活者支援給付金は、2019年10月の消費税率引き上げと同時にスタートした、比較的新しい公的給付制度です。
物価の変動に合わせて毎年給付額が見直されており、2026年度は前年度と比較して3.2%の増額が決定しました。
老齢基礎年金を受給している方向けの「老齢年金生活者支援給付金」の基準額は、以下のように引き上げられています。
2025年度:月額5450円
2026年度:月額5620円(+170円)
2026年度の基準額は月額5620円であり、年間では1人あたり約6万7000円が支給される計算です。たとえば夫婦そろって支給要件を満たす場合、ひとり分の約6万7000円をふたり分合わせて、年間約13万5000円の収入増につながります。
ただし、注意すべき点は、この給付金が「申請主義」を採用していることです。対象者であっても、自ら請求手続きを行わなければ給付金を受け取ることはできません。制度を正しく理解し、確実に活用することが家計を守る上で重要になります。
2. 「老齢」「障害」「遺族」で異なる!2026年度の年金生活者支援給付金、種類別の支給額
この給付金は、受給している基礎年金の種類に応じて「老齢」「障害」「遺族」の3つに分かれています。それぞれの2026年度における月額の支給額は以下の通りです。
老齢年金生活者支援給付金(基準額):月額5620円
障害年金生活者支援給付金:1級 月額7025円、2級 月額5620円
遺族年金生活者支援給付金:月額5620円(※子どもが2人以上いる場合は人数に応じて加算)
老齢年金生活者支援給付金の場合、実際の支給額は基準額をもとに、保険料の納付済み期間や免除期間などに応じて個別に計算されます。
また、通常の年金と同様に、偶数月に2カ月分がまとめて支給される仕組みになっています。
3. 年金本体に上乗せで受け取れるのは誰?老齢年金生活者支援給付金の3つの条件
対象者が最も多い「老齢年金生活者支援給付金」を受け取るためには、以下の3つの条件をすべて満たす必要があります。
65歳以上の老齢基礎年金の受給者
同一世帯の全員が市町村民税非課税
前年の公的年金等の収入金額とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後生まれの方は82万6500円以下、昭和31年4月1日以前に生まれの方は82万4100円以下
なお、老齢年金生活者支援給付金の判定にも、障害年金・遺族年金等の非課税収入は含まれません。
また「基準額ギリギリで給付対象となる人」との間に不公平感が生じないように、「基準額をわずかに超えて給付対象外となる人」は「補足的老齢年金生活者支援給付金(※)」の支給対象となります。
※補足的老齢年金生活者支援給付金:1956(昭和31)年4月2日以後に生まれた方で82万6500円を超え92万6500円以下である方、1956年4月1日以前に生まれた方で82万4100円を超え92万4100円以下である方に支給されます。所得が増えるにつれて、補足的老齢年金生活者支援給付金の給付額は減ります。
4. 9月は年金受給中で新規対象となる方に「うす緑色の封筒」が届くタイミング|緑色・うすだいだい色との違いは?
給付金の対象となる可能性が高い方には、日本年金機構から手続きの案内書類が郵送されます。ご自身の状況に合わせて、忘れずに申請手続きを行いましょう。
4.1 【ケース1】年金を受け取りながら新たに対象になった方(うす緑色の封筒)
毎年9月上旬頃から順次、対象者の方へ「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が入った「うす緑色の封筒」が届きます。
これは新たに対象となった可能性を知らせる重要な通知ですので、9月上旬から郵送されるこの時期の郵便物は特に注意して確認しましょう。
手続きは、必要事項を記入し、同封されている個人情報保護用の目隠しシールを貼り、切手を貼ってポストに投函するだけで完了します。
※ハガキは、記載されている提出期限までに届くよう投函しましょう。期限を過ぎても手続き自体は可能ですが、令和9年1月4日までに届けば令和8年10月分までさかのぼって受け取れます。一方、令和9年1月4日を過ぎて届いた場合は、請求した月の翌月分からの支給となるため、できるだけ早めに投函することをおすすめします。
4.2 【ケース2】これから65歳で受給が始まる方(緑色の封筒)
65歳になる3カ月前に送付される「年金請求書(事前送付用)」の「緑色の封筒」の中に、給付金の請求書が同封されています。
必要事項を記入したうえで、年金受給を開始する誕生日の前日以降に年金事務所へ提出してください。
4.3 【ケース3】老齢基礎年金を繰り上げ受給している方(うすだいだい色の封筒)
65歳になる誕生月の初旬に、はがき型の請求書が「うすだいだい色の封筒」で届きます。ケース1と同様に、記入してポストへ投函すれば手続きは完了です。

物価が上がり続けるいまだからこそ、届いた封筒をどう扱うかで家計への影響が変わってきます。年金生活者支援給付金の請求手続きは、実際にはとてもシンプルです。届いたはがきに必要事項を記入し、同封の目隠しシールを貼って、切手を貼ってポストに投函する。それだけで完了します。
それでも手続きが後回しになりやすいのは、「自分は対象ではないだろう」「大した金額ではないだろう」という思い込みがあるからかもしれません。しかし所得の基準は生年月日によっても細かく分かれており、基準額をわずかに超えた方向けに「補足的老齢年金生活者支援給付金」という制度も別に用意されています。基準額ぎりぎりだからと諦めるのはまだ早いかもしれません。わからない点があれば、最寄りの年金事務所やねんきん加入者ダイヤルに問い合わせれば、その場で確認できます。「自分には関係ない」と決めつけず、まずは届いた書類の中身を確認してみることをおすすめします。
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