頭でっかちからの脱却/ミライト・ワーク社会保険労務士事務所 代表 橋本 知暉

頭でっかちからの脱却/ミライト・ワーク社会保険労務士事務所 代表 橋本 知暉

 札幌で社会保険労務士・行政書士として独立開業したのは、令和6年の春先だった。当時、私は25歳。ほぼ新卒である。大学院の修士課程を修了してから約1年後に事務所を開設した。

 キャリアは浅いが、学問として労働法に触れ、社労士事務所で実務経験を積ませていただいた経験もあるため、社労士業務の知識を持っている状態からのスタートだ。自分に対してなので容赦なく表現すれば「頭でっかち」とも言う。

 周囲からは「早すぎるのではないか?」と驚かれたが、20歳代のうちに「人生の挑戦」をしたいと考え、気付いたら駆け出している自分がいた。

 さて、勢いよく看板を掲げたものの、正直なところ仕事を獲得する方法が分からない。事務所に籠っていても何も起きないのは確かなので、まずは人が集まる場所に積極的に参加した。

 異業種交流会、士業交流会、個人の勉強会、所属単位会や支部の懇親会――いずれの場でも貴重な出会いがあり、毎回学んで持ち帰るものがあったと思う。

 地道に名刺を配って回る種まきのような毎日が続くが、徐々に私の顔や名前を覚えてもらえるようになった。

 やがてお会いした方々から、仕事の紹介や依頼をいただくようになってきた。本当に嬉しかった。仕事の大小にかかわらずチャンスだと思いお引き受けした。

 現在も順風満帆とは言えないが、ありがたいことに開業当初よりお客様も増え、行政協力の仕事や所属単位会の委員、支部役員のオファーまでいただく幸運にも恵まれた。すべては出会った人々とのご縁のおかげである。単純に私の実力だけで手に入れた仕事は一つとして存在しない。

 社労士は「ヒト・モノ・カネ・情報」の経営資源のうち、とくにヒトの視点から経営に携わる仕事である。どれほど法令や判例の勉強をしていても、ヒトとしての魅力がなければお客様からの信頼を獲得できない。

 また、社労士は「専門サービス業」である。一法律家として、単に条文の知識を提供するだけでは物足りず、お客様に満足してもらえる形で情報を提供して、初めて「サービス」と言えよう。

 人としての魅力も、専門サービス事業者としての実力もまだまだ不足している私だ。それでも尊敬する方々との出会いを通じて多くの刺激を受けてきたため、開業当初の「頭でっかち」からは脱却しつつあるのではないか。

 私の人生も社労士のキャリアもまだ序盤戦の中にある。これからもご縁を大切に、ひとりの人間として魅力的になれるように自分に磨きをかけ、全力で邁進していく所存である。

ミライト・ワーク社会保険労務士事務所 代表 橋本 知暉【北海道】

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