◆なぜ現場の一次情報が株で勝つ鍵なのか?

育休中に株式投資を本格開始し、わずか2年で資産1億円を築き上げた現役ママ投資家・ちょる子著『ママ投資家が育休中に1億貯めた株式投資』。子育てや仕事と両立しながら、どうやって株で稼ぐのか? 株式投資を始めたきっかけから、大きな損失を乗り越え、億り人に到達するまでの試行錯誤、資産4億円超を築き上げた考え方や具体的な投資手法までわかりやすく解説!


株で儲ける人が絶対にやらない投資のNG行動・ワースト1イラスト 鳩 さんわ



偏見に隠された真実を見抜く

MRの原点から学ぶ投資の教訓

投資の世界では、世間の偏見や思い込みが冷静な判断を狂わせることが少なくありません。外資系製薬会社のMR(医薬情報担当者)としてキャリアをスタートさせた個人投資家・ちょる子さんのリアルなエピソードを通じて、みなさんの資産運用に通じる「情報の見極め方」や「強みの活かし方」をお伝えします。



自身の「専門領域」を持つ強み

ちょる子さんは6年間の薬学部生活を経て、就職活動では、連日お断りメールを受け取るなど苦戦の連続でしたが、最終的には第一志望であった外資系製薬会社に採用されました。出身大学は飛び抜けて偏差値が高いわけではありませんでしたが、「薬学」という確固たる専門性が彼女の背中を後押ししたのです。


個人投資家にとっても、これは重要な教訓です。市場のすべての銘柄やトレンドを網羅する必要はありません。自分が深く理解できる特定の業界やビジネスモデルという「専門領域(サークル・オブ・コンピテンス)」を持ち、そこで勝負することが、相場を生き抜く強力な武器となります。



偏見を捨てて「正しい情報」を見極める

ちょる子さんがMRを志した最大の原動力は、薬に関する「正しい情報」を届けたいという強い情熱でした。特に精神科領域においては、「心の病気は本人の気合いや努力だけで治る」「怪しい薬は飲むべきではない」といった世間の偏見が根強く残っています。彼女はそうした思い込みを正し、事実に基づく情報を医師と対等に議論できる専門家を目指しました。


株式市場にも、これと同様の偏見が蔓延しています。「この業界はもう伸びない」「一度不祥事を起こした企業は立ち直れない」といった市場の思い込みによるミスプライスは日常茶飯事です。投資家はこうした感情論や世間のムードに流されることなく、客観的な財務データや事業の将来性といった「正しい情報」を自らの目で精査する必要があります。市場の偏見の裏にこそ、大きな投資機会(アルファ)が眠っているのです。



現場のネットワークがもたらす価値

その後、地元・東京エリアに配属されたちょる子さんは、現場を飛び回る中で、同じエリアを担当する他社のMRと出会い、のちに結婚することになります。


投資においても、現場の空気感や一次情報の価値は計り知れません。決算書の数字を読み解くだけでなく、企業が提供するサービスを実際に体験してみたり、異なる視点を持つ人々と情報交換のネットワークを築いたりすることで、投資判断の精度は格段に上がります。


世間の偏見に惑わされず、自らの専門性を磨き、正しい情報にアクセスし続けること。この真摯な姿勢こそが、投資における成功の鍵となるのではないでしょうか。


※本稿は『ママ投資家が育休中に1億貯めた株式投資』(ダイヤモンド社)をもとに編集したものです。

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