厚生労働省は生活習慣病の予防や健康増進のため、成人に週2〜3回の筋トレを推奨しています。近畿大学ではこの春、トレーニング施設「KEEP」がリニューアルオープン。重量50kgまでそろうダンベル、本格的なフリーウェイトエリアに高重量のバーベルを安全に落とせる専用スペース、ヨガスタジオと、専門的な設備が整備され、近大生や教職員は誰でも利用できます。なぜ今、ここまでの環境がキャンパス内に必要なのか?日頃からトレーニングを続ける学生が、オープンしたばかりの施設を訪問し、トレーナーにその狙いを聞きました。
KEEP公式Instagram
https://www.instagram.com/kindai.keep/
元山 友弘(もとやま ともひろ)
近畿大学総合社会学部 総合社会学科 環境・まちづくり系専攻3年
大学受験後に時間ができたことをきっかけに筋トレに目覚める。第6回関西学生メンズ・フィジーク選手権大会7位入賞。体育会重量挙部に所属しながら、2025年10月に近畿大学体育会フィットネスクラブ(見習い)を立ち上げる。アルバイトでトレーナーとして指導も行っている。
続木 由美(つづき ゆみ)
KEEPトレーナー
所属:学生健保共済会技術職員
資格:全米アライアンス200認定、基礎ハタヨガ教師研修108修了証、AEAJアロマテラピー検定1級認定、REIKI RADIANCE SYSTEM認定
旧KEEPから引き続き、リニューアル後のKEEPでもトレーナーを務める。ヨガ・コンディショニング・やせトレなどのスタジオレッスンが得意。初心者や女性のトレーニングサポートも行う。大切にしているのは「無理なく続く体づくり」。
三塚 亮(みつつか りょう)
KEEPトレーナー
資格:日本スポーツアスレティックトレーナー
KEEPではリニューアル後から毎週月・木曜日にトレーナーを務める。これまではアスリートを対象とし、特にケガからの復帰やケガ防止を目的としたエクササイズを指導してきた。そのためトレーニングだけでなくストレッチなども得意。
リニューアルオープンまもない「KEEP」に潜入!筋トレガチ勢の第一印象は?

近畿大学東大阪キャンパスの11月ホール地下1階にあるトレーニング施設「KEEP」が、7カ月間の改修工事を経て2026年4月にリニューアルオープンしました。取材に訪れたのは、グランドオープン4日目。真新しい機材の匂いがほのかにただようトレーニングルームは、すでに多くの学生や職員で賑わっていました。
今回リポートするのは、日頃からトレーニングを続け、昨年10月に有志メンバーで近畿大学フィットネスクラブを立ち上げた、総合社会学部3年の元山友弘さんです。トレーニングをはじめてわずか2年目で関西学生メンズ・フィジーク選手権大会7位入賞という成績をもつ本格派フィジーカーのホープがKEEPの真髄に迫ります。

肉体美が水面にも映えます
リニューアルオープンしてから、初めてきました。トレーナーの続木さん、三塚さん、よろしくお願いいたします!
よろしくお願いします。ようこそ、新しいKEEPへ。
よろしくお願いします。
まず、全体の色合いがかっこいいですね。青と黒を基調にしていて、おしゃれで落ち着きがある。これは、トレーニングのモチベーションが上がります!
うれしい反応!そこは、こだわったポイントなんです。やっぱり、きれいでかっこよくないと、学生は注目してくれませんから。以前の施設より女性の利用者も増えている印象です。シャワールームもきれいでとても喜ばれています。
スペースにもゆとりがありますね。マシンが多いのに広く、空間に無駄がなくトレーニングしやすいです。僕が普段通っているジムは、結構ぎゅうぎゅうにマシンを置いているので。
やはりトレーニングをするためにパーソナルなスペースはあった方がいいので、当初の計画より配置を変えて、少しマシン同士の間を空けています。
※HAMMER STRENGTH(ハンマーストレングス)米国4大プロスポーツのトップアスリートや米軍に採用され、世界150カ国以上で愛用されている米国発の本格派トレーニングマシンブランド
今回のリニューアルでトレーニングマシンや機材を総入れ替えし、全て新品です。
KEEP公式Tシャツも「HAMMER STRENGTH」ロゴ入り
24時間オープンで学生1回200円。初心者から本格派まで、気軽に利用可能
今回のリニューアルの大きなポイントを教えてください。
一番は、24時間利用可能ということですね。我々スタッフがいるスタッフアワーは、10:00-19:00(月-金)9:30-12:00(土) ですが、それ以外の時間も顔認証システムで入場でき、利用料金の支払いは完全キャッシュレスです。
スタッフがいない時間の安全はどう守られているんでしょうか。
天井に27台のAIカメラが設置されていて、事故などが起きた場合はAIが感知してセキュリティ会社に自動通報し、大学側にも即座に連携されるという仕組みです。
それで24時間オープンが可能なんですね。インターンや就活、研究で忙しい学生も多いので、夜にも利用できるというのはかなりうれしいです!
気軽に通えるよう費用も抑えています。1回の利用料は、学生が200円、教職員が300円。月額利用も学生3,000円、教職員5,000円と、一般的なジムよりかなりお安くなっています。
学生にとって安いというのは本当にうれしいです!トレーニングを継続しやすくなりますね。マシンなどの設備にはどんな工夫がありますか?
ケーブル(ワイヤー)系のマシンからフリーウェイトエリア、そして有酸素運動系のマシンなど合計57台のトレーニングマシンを導入しています。トレーニングルームの隣にはスタジオもあって、初心者の方から上級者まで幅広く利用してもらえる作りにしています。
初心者の人は、何から始めたらいいかわからないかもしれませんが、教えてもらうこともできるんですか?
パーソナルトレーニングも受けていただけます(開始時期未定、利用料に加え別途1回学生200円、教職員、交換留学生、通信教育部生300円)。トレーナーの指導のもとでトレーニングを行うと、効果が断然違ってきますよ。
今回のリニューアルはかなり気合いが入っているように感じます。狙いはどんなところですか?
やはり一番の狙いは、近大に通う学生、教職員すべての人に使いやすく満足してもらえる施設にするということです。人生100年時代、先は長いです。みなさんの心身の健康を維持するために、トレーニング習慣をここでぜひ身につけてほしいと思っています。
KEEP“三種の神器” 50kgダンベル・本格フリーウェイトエリア・リフティングプラットフォーム

壁際にズラリと並んで存在感を放つ巨大なダンベルは50kgの重量まで揃う
KEEPにあるトレーニング機材の“ウリ”も教えてください!
まず、KEEPでは、50kgの重量までダンベルを揃えていることも大きな特長です。
普通のジムでは、置いてあっても30kg〜40kgぐらいまでがほとんどですね。50kgまであるのは珍しい!これはすごいです。
さっきダンベルに書いてある文字の向きを揃えておいたんですが、今見たら動いているので、誰か使ってくれたようですね。
元山さんもダンベルの感触を確認
ダンベルは、メニューによって肩も胸も背中も脚もいろんな部分を鍛えられますね。これだけの数が置いてあったら、待たずに使えます。ぼくは脚を鍛えるためのブルガリアンスクワットでよく使います。重さによって、より負荷をかけたり丁寧にトレーニングを行ったり、使い分けながら幅広く鍛えています。

空間にゆとりをもたせた広いフリーウェイトエリア
フリーウェイトエリアには、ベンチプレスを新たに導入しました。これは利用者の学生からの要望もあり実現しました。以前の施設では座って行うタイプのチェストプレスのみで、ケーブル系のものしか置いていなかったので「ベンチプレスないんか、じゃあいいわ」と帰ってしまう学生もいたんです。それが今は「わぁ!ベンチプレスある!」って喜んできてくれる学生が多いですね。
特に、フリーウェイトエリアを見た時の反応はみなさんとてもいいですね。
実は僕もリニューアル前にきて、ちょっとがっかりして帰ったことがあります(笑)。以前とは機材の充実度もスペースの使いやすさも全然違いますね。
ベンチプレス、スクワット、懸垂、ローリング動作など、1台で複数のメニューがこなせるパワーラック
そして、この床面が気になっています!重いバーベルを安全に落とせるエリアですね。
その通り、リフティングプラットフォームです。ドイツ製で、ゴムは30ミリ厚です。リフティングプラットフォームの位置には鉄板を入れて強化しています。
重量挙げの選手はもちろんだと思いますが、僕のようにボディメイクをする人間にもありがたい設備です。デッドリフト(床のバーベルを腰の高さまで引き上げ、背中や下半身、体幹を鍛えるトレーニング)を行う時にバーベルを持ち上げるんですが、普通のジムではそおっとバーベルを置かないといけないので腰に負担がかかりやすくてケガのリスクもあります。床を気にせず、バーベルを落とせるのは、かなりうれしいです。
バーベルを使ったスナッチやクリーンは、重量挙げやボディメイク以外にも、アスリートがトレーニングメニューとして導入しています。例えば、バスケットボールやハンドボールの選手が競技の中で地面を強く蹴り上げてジャンプする動作は、バーベルを下から持ち上げてキャッチする動作に近いので、よくバーベルでトレーニングするんですよ。
施設にとっても床を守れる安全な設計になっています。
大学にここまでのトレーニング設備がなぜ必要?
日頃からトレーニングをしている僕にとってはとてもうれしい設備がたくさんありますが、体育会の学生専用ではなく、大学内の誰でも使えるジムでここまでいるのかな!?と思ってしまいます。
こことは別に体育会専用のトレーニング施設はありますが、ラグビー部やアメフト部などのフィジカルトレーニングが重視される部活と違って例えばラクロス部や卓球部の部員などは体育会専用施設の予約が取りにくいと、以前からKEEPでトレーニングしている部員もいます。そういった体育会の部員の選択肢も増えるのでは、と思いますね。
初心者にもやさしい モチベが上がる最新ランニングマシンや心身を癒すヨガプログラムも
初心者の人が運動をはじめやすい機材もありますよね。
はい!あります。有酸素運動系のマシンもその一つですね。フィットネスバイクやランニングマシンは最新のものを導入しており、画面が24インチと大きく、好きな動画を見ながら、トレーニングができます。世界各国の街並みのバーチャル映像を選ぶこともでき、旅気分を感じながらランニングすることもできますよ。
世界各地の映像でバーチャルランニング
ケーブル系のマシンも、トレーニング初心者でも扱いやすいものもありますね。
今日もトレーニングが初めてだという女子学生が来てくれて、ケーブルマシンを使って指導しました。ちょっと背中を鍛えたいとか、脚を細くしたい、二の腕を引き締めたいという学生もいますし、ウエイトトレーニングが全く初めてという初心者の男子学生も来てくれています。そういった初心者のみなさんも気負わず続けられるように、しっかりとサポートしていきたいと思っています。
また、私が担当するスタジオのメニューも初心者におすすめです。以前の施設では、トレーニングルームと同じ空間でヨガなどを行っていてあまり集中できる環境ではありませんでした。リニューアルで専用のスタジオができて静かに、人目を気にせず取り組めます。
ヨガとやせトレ、有酸素系のトレーニングを入れて、夏に向けてのダイエットプログラムをやっていこうかなと思ってます。(5月開始予定、別途1回学生200円、教職員、交換留学生、通信教育部生300円)
新設したスタジオ
やせトレは、どんなメニューを行うんですか?
いろんな種目のスクワットだったり、腹筋やお尻のトレーニングも取り入れます。1メニュー50秒やって10秒休憩。それを10セット行ってトレーニングだけで30分間くらいのイメージですね。トレーニングの後にはリラクゼーションの時間を設けます。ヒーリングミュージックを聴いたり、リラックス系も含めて全体で1時間ぐらいのプログラムを予定しています。
女性にも人気が出そうですね!
以前は少なかった女性の利用者を増やしたいと思い、今回スタジオを新たに作ってもらいました。
大学トレーニング施設は、学生の挑戦と健康を支えるインフラへ
KEEPを詳しく見せていただいて、これからフィットネスクラブの部員たちともどんどん使っていきたいなと思いました!クラブを立ち上げて半年のタイミングでこのジムができて、僕は本当に運がいいなと思います。
本格的な機材も多いですが、あらためて施設を利用する際の注意点はありますか?
テンションが上がってしまって、無理して重いダンベルやバーベルなどを持ってガシャンと落としてしまったりしないかなど、僕たちも注意して見ています。
特に集団で来られた時に盛り上がって無理をしてしまいがちになります。やはり、テンションが上がると危険も伴うので、危ないなと思ったら声をかけさせてもらっています。
気をつけながら楽しく体を鍛えましょう。KEEPの公式インスタグラムでもトレーニングメニューを発信していますが、わからない時はお気軽に声をかけてくださいね。トレーニングを続けるのがしんどいな・・と心がつらくなった時もぜひ相談してください。単に体を鍛えるだけではなく、学生や教職員の心身の健康を支える存在でありたい、というのがKEEPがある理由です。
大学の友人たちにもぜひ勧めたいと思います!今日はありがとうございました。
この日出会った利用者の学生・教職員の声
(4回生・女性)
4回生になって大学に来る日が減ったので、友達とジムに一緒に通う約束をして大学にくる口実を作りました。ジムでのトレーニングは初めてで少し不安でしたが、設備はきれいだし、わからないことを聞いたらすぐに教えてもらえるので安心しました。更衣室もめちゃくちゃきれいだし、器具を拭くためのウェットティッシュも常設されていて、清潔感もあり使いやすいです!
(経済学部 准教授 村中洋介)
先週のプレオープンから含めてもう7回目の利用です。マシンが新しくなって種類も増えたので使いやすいです。今はオープン直後でちょっとワチャワチャとしていますが、少し落ち着いたらもっと使いやすいかな。人が来なくてもさみしいし、多すぎても使いづらいのでいいバランスになるといいですね。授業の空きコマにサッと来られるのがKEEPのいいところです。今日は午前の授業の後に1時間半トレーニングして、この後また授業に向かいます。
(理工学部2回生・男性)
初めてきたんですが、大学のジムとは思えないくらい種類が多くてびっくりしました。今日はベンチプレスで胸を鍛えて、最後にランニングマシンで走り込みをしました。外部のジムに通っているんですが、こっちメインにしようかな。安いしシャワーも浴びられるし、研究している学部棟から近いのでとても便利です。
(理工学部新入生・男性)
入学してからこのジムの存在を知ってテンションが上がりました。これまで通っていたジムは忙しくて行けなくなっていたんですが、これからここに週3くらいで通いたいです。バスケサークルに入る予定なので、体を鍛えていこうと思います。
フィットネス施設「KEEP」
場所 :近畿大学東大阪キャンパス 11月ホール地下1階
対象 :近畿大学生、大学院生、教職員
利用時間:24時間(大学の長期休暇期間、イベント開催時、施設のメンテナンス時を除く)
スタッフアワー 月曜〜金曜 10:00~19:00、土曜9:30~12:00
利用料金:都度利用 学生200円、教職員300円
月額利用 学生3,000円、教職員5,000円
※クレジットカード決済等による完全キャッシュレス
主な設備:トレーニングマシン57台(ブランド:HAMMER STRENGTH、Life fitness)、スタジオ、更衣室、シャワーブース、水素水給水機
延床面積:461㎡
取材・執筆 Kindai Picks編集部
編集 アール・プランニング

WACOCA: People, Life, Style.