[オスロ 23日 ロイター] – 世界最大の政府系ファンドであるノルウェー政府年金基金は23日、中東戦争が世界の株式市場を圧迫したことを受け、第1・四半期に6360億ノルウェークローネ(684億4000万ドル)の損失を計上したと発表した。またイーロン・マスク氏率いるスペースXへの投資を検討していると明らかにした。
資産の約半分を米国に保有するノルウェー中央銀行投資管理部門(NBIM)は、同四半期のリターンがマイナス1.9%となり、ベンチマーク指数を0.01ポイント上回った。
トロン・グランデ副CEO(最高経営責任者)は発表文で「この結果は厳しい市場環境が続いた四半期を反映している」と説明。「債券や不動産への影響は限定的だったが、結果を決めたのは株式、特に米国の大手テクノロジー企業株の下落だった」と述べた。
同ファンドのリターンは株式がマイナス2.6%だった一方、債券はマイナス0.2%、非上場不動産はプラス1.2%、非上場再生可能エネルギーインフラはマイナス1.9%だった。
グランデ氏によると、停戦合意の発表を受け4月に入って市場が回復、第1・四半期の損失は解消したという。同氏は戦争を株式を安値で買う機会とは捉えていないと指摘。「この件でポートフォリオや投資手法に大きな変更は加えない。非常に予測は難しい」と語った。
グランデ氏はインタビューで、基金がスペースXから投資家として参加を打診されたかとの問いに「各社と話し合いをしており、スペースXとも対話している」と述べた。魅力的な投資先か検討中かとの質問に「行っている最中だ」と答えたが、詳細は明らかにしなかった。
スペースXは今年夏、1兆7500億ドル規模の新規株式公開(IPO)を実施する見通しで、史上最大のIPOとなる可能性がある。
人工知能(AI)がソフトウエア事業を破壊するとの懸念の影響がプライベートクレジットやプライベートエクイティ(未公開株)ファンドにも波及している。グランデ氏は、同セクターの動向がより広範な金融市場の崩壊を招く恐れがあるとして注視していると述べた。
同氏は「投資家が自分の持ち分の一部を解約しようとして、全額解約できない状況は常に懸念すべきサインだ」と指摘。どの程度システミックになり得るか注視していると述べた。

Market value of Norway’s wealth fund
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