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2026年04月20日 AM09:10

パートナーや家族の支援が産後うつ病疑いの出現に関連

酪農学園大学は3月18日、妊娠中におけるパートナーや家族からの家事・育児支援の不足が、産後うつ病疑いの出現リスクを高めることを明らかにしたと発表した。この研究は、同大農食環境学群食と健康学類の小林道教授らの研究グループによるもの。研究成果は、「Psychology, Health & Medicine」にオンライン掲載されている。


画像はリリースより
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産後うつ病は、出産後の子どもとの関係にも悪影響を及ぼすことが報告されており、妊産婦の7人に1人が罹患すると推計されている重要な健康課題である。世帯年収の低さは精神的健康のリスク要因として知られているが、パートナーや家族の支援状況を含めた経時的な関連については、十分に解明されていなかった。そこで研究グループは、江別市在住の妊婦645名を対象に、妊娠中の支援状況と産後うつ病疑いの関連を調査した。

世帯年収が600万円以上の高位群でも支援不足でリスクが約3倍に

2019年から2022年にかけて実施された調査の結果、妊娠中に家族の支援が不十分と回答した妊婦は、支援が十分な群と比較して産後うつ病疑いが出現する割合が高いことが判明した。特筆すべきは世帯年収との関連である。世帯年収が低い(400万円未満)群でリスクが高まるだけでなく、世帯年収が高い(600万円以上)群であっても、支援が少ない場合は支援が十分な群と比較して、産後うつ病疑いの出現リスクが約3.08倍に上昇することが明らかになった。

これは、経済的な状況に関わらず、妊娠中からの実質的な家事・育児支援が産後の精神的健康を保つために極めて重要であることを示唆している。

妊娠中からの支援体制づくりが個別化医療・ケアに寄与

同研究成果は、経済的支援だけでなく、パートナーや家族が家事・育児を支援しやすくする仕組みづくりの重要性を裏付けるものである。

「妊娠中には、パートナーや家族が支援をしやすい環境を整える必要がある。今後は支援の状況を客観的に評価し、産後うつ病との関連をさらに検討していく必要がある」と、研究グループは述べている。(QLifePro編集部)

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