中東情勢や対米政策について、高市政権で内閣官房参与を務める細川昌彦・明星大教授(71)に聞いた。(聞き手・中西拓司/浜條元保・編集部)
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細川昌彦〈ほそかわ・まさひこ〉内閣官房参与 1955年1月生まれ。77年東京大学法学部卒業、旧通商産業省(現・経済産業省)入省。98年通商政策局米州課長、2002年貿易管理部長など通商交渉を最前線で担当。20年から明星大学経営学部教授。25年12月から内閣官房参与就任。
── 米国のイラン攻撃でホルムズ海峡が事実上封鎖された。原油高の状況をどうみるか。
■イラン革命(1979年)などを契機に始まった第2次石油危機当時、通商産業省(現・経済産業省)で原油輸入を担当した。その経験を踏まえれば、まさに「第3次石油危機」の様相だ。
── 原油調達を中東に依存する問題が改めて露呈した。
■中東依存度は80年代中盤には7割を切ったが、現在は過去最高の95.9%(2024年度)に達する(図)。石油危機後、日本は原油輸入の多角化を進めたが、かつての輸出国で、日本の調達先だった中国やインドネシアが現在は輸入国に転じたことが依存度上昇の一因だ。もちろん中東の原油が安いことも大きい。これはコストが安い中国産レアアースに依存する構造と同じだ。国も企業も、コストとともにリスクマネジメントも合わせて経済合理性を考える時期に来ている。
── 依存度を下げる方策は?
■カザフスタンなど中東以外から調達する手はずを整えつつある。3月の日米首脳会談では米国産原油の増産で協力することで一致した。米国は以前の輸入国から輸出国に転じており、米国との協力も活用すべきだ。ただ、中東からの原油調達が正常化すれば依存体質が温存される可能性もある。「喉元過ぎれば熱さを忘れる」にならない仕組みが必要だ。
── 日米首脳会談の評価は。
■イラン情勢が注目されたが、当初のメ…
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週刊エコノミスト
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