【ソウル聯合ニュース】韓国の金正官(キム・ジョングァン)産業通商部長官は19日までに聯合ニュースのインタビューに応じ、「たとえ中東紛争が終わったとしても、中東地域以外からの原油導入を拡大し、輸送ルートを多角化する作業を引き続き推し進める計画」だと明らかにした。金氏は、過去に何度も中東での紛争を経験しながらも安くて早く運べるという「経済論理」に押されて多角化に失敗してきたが、時代の流れが変わったと述べた。そのうえで「米国産原油の輸入拡大は不可欠」との認識を示した。
聯合ニュースとのインタビューに応じた金正官(キム・ジョングァン)産業通商部長官=(聯合ニュース)
韓国は昨年基準で、ホルムズ海峡を経由した原油の導入依存度が61%、ナフサは54%に達する。今回の中東紛争で同海峡が事実上封鎖されたことにより、供給網(サプライチェーン)の構造的な脆弱性が浮き彫りとなった。
金氏は、今回の紛争を機に中東とホルムズ海峡に大きく依存した国内の原油・ナフサ輸入の構造を根本的に再編すると強調した。これまでは必要な分を適時に仕入れる「ジャスト・イン・タイム」が重要だったが、今後は供給元を分散し、十分な在庫を確保して万一に備える「ジャスト・イン・ケース」が必要な時代になったと述べた。
そのうえで米国など中東地域以外からの原油輸入の割合を高める構想を明らかにした。米国産エネルギーの輸入拡大は、サプライチェーンの安定だけでなく、トランプ米政権による通商圧力を緩和するカードにもなり得る。
トランプ氏が韓国の貿易黒字を問題視する状況で米国産エネルギーを増やすことは、貿易不均衡を解消するとともに、交渉力を高めることが期待されている。
金氏は「米国産の軽質油は、韓国の石油精製会社が中東産の中質油と混ぜて使うのに最適だ。中東への依存度を下げる過程で、世界最大の原油輸出国である米国の割合が高まるのは不可避だ」と説明した。
「産業の米」と呼ばれるナフサの需給不安については、4月さえ無事に乗り切れば市場心理が安定すると予測した。金氏は、サプライチェーンの上流でのわずかな揺れが下流へ行くほど増幅され、巨大な波となる「リップル・エフェクト(波及効果)」のように、現在の需給問題は実質的な物量不足よりも心理的要因が大きいと指摘した。
一方、金氏は韓米間の関税合意に基づく「対米投資プロジェクト」について、「滞りなく進んでいる」と説明。韓国与野党の合意で「韓米戦略的投資管理のための特別法」を迅速に可決したことに関し、米国側も非常に高く評価していると伝えた。
韓国政府は3500億ドル(約55兆円)規模の対米投資を実施するための「韓米戦略投資公社」を6月に正式発足させる計画だ。
日本が対米投資で韓国より先んじているとの懸念については、「日本が発表した内容と実際のプロジェクト進行スピードには差がある。発表だけを見て日本と速度競争をする必要はない」と一蹴。「韓国の産業が持つポートフォリオの強みを生かし、商業的合理性に基づいた中身のあるプロジェクトを具体化していく」と強調した。
sarangni@yna.co.kr

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