■(貸出残高)                                                                  

【写真を見る】投資信託と国債で2ケタの伸び続く 資金流入は継続 貸出・マネタリー統計

4月10日に発表された貸出・預金動向(速報)によると、3月の銀行貸出(平均残高)の伸び率は前年比5.24%と前月(同4.88%)から上昇した。

銀行貸出は11カ月連続で伸び率を高めており、伸び率はコロナ禍という特殊事情で貸出が急増した2021年3月(5.91%)以来の5%台に乗せた。日銀の利上げや長期金利の上昇にもかかわらず、銀行貸出の増勢拡大が続いている。

業態別では、都銀等の伸びが前年比6.26%(前月は5.57%)と急上昇し、全体の伸びをけん引した。都銀の伸びはもともと大口貸出の実行・返済によって振れやすい傾向があり、M&Aに絡む大口融資が押し上げているとみられる。

一方、地銀(第2地銀を含む)の伸びは前年比4.39%(前月は4.30%)と、都銀ほどの勢いはないものの、着実に増勢が強まってきている。

銀行貸出全体としては、M&A・不動産向けの資金需要に加え、各種コスト増に伴う運転資金需要などが追い風となり、増加ペースの加速が続いている。

とりわけ、大企業向けの大口貸出が全体をけん引していると推測される。このため、大企業向けが主力の都銀と、中小・零細企業向けが大半を占める信用金庫(銀行貸出には含まず)の間で貸出伸び率の乖離が急拡大している。

■(貸出金利)

2月の新規短期貸出金利は1.247%と前月(1.121%)から上昇し、2カ月ぶりに伸びが拡大した。

当統計は月々の振れが大きいため、移動平均で均してトレンドを見ると、直近で明確な金利上昇がみられる。

日銀が昨年12月に追加利上げを実施したことを受けて、以降は貸出金利を引き上げる動きが浸透している。

2月の新規長期貸出金利は1.614%と前月(1.564%)から上昇し、3か月連続の上昇となった。

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