妻として、母として、ひとりの女性として社会生活を営み、穏やかに微笑んでいる彼女たちの本当の苛立ち、あふれんばかりの悩みとは? 専門家の解説を元に、リアルな事象に切り込んでいく。それが『女たちの事件簿』
「国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査」(2021年)によれば、40〜44歳女性のおよそ6人に1人が未婚だ。40代で婚活を続ける女性は、もはや珍しくない時代になった。
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「婚活市場においては、女性は特に年齢が上がるにつれてマッチングの難易度は上がります。ただ、年齢だけが問題ではないケースも多いのです。ライフスタイルや価値観のすり合わせ、何より自己認識と現実のギャップが大きいほど、良縁から遠ざかってしまうことがあります。40代での婚活は、自分自身を客観的に見つめ直す機会でもあります」 こう語るのは、危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏だ。
佐々木真美子さん(仮名・41歳)は、婚活歴3年。結婚相談所に通い続けているが、未だゴールには至っていないという。自分ではその理由があまり分からないのだと話す。
「自分でこんなことを言うのも何ですが、別に容姿が劣っているわけでもないし、コミュ力もそんなに低くないと思うんです。でも、なかなかマッチングしない。なぜなんでしょう?」
真美子さんは、生まれてこの方、一度も実家を出たことがないという。父母と都内の一戸建てに暮らし、掃除・洗濯・食事はすべて母親任せ。ランチに手作りお弁当を持たせてくれることもあるらしい。
家にお金を入れることもなく、ときにはお小遣いをもらうこともある。姉妹の姉として両親からずっと大切にされてきたその環境が、そのままの形で41歳まで続いているのだ。
「大きな声では言えませんけど、パパもママも『家にいていい』って言うし、なんだかんだでここまできてしまいました」
仕事は派遣スタッフ。残業のない定時退社にこだわり、年収は約400万円だ。生活費がゼロのため、収入はすべて自分のために使える。
「プロ派遣」と本人は笑うが、この働き方を支えているのは明らかに実家というセーフティネットである。
「これで十分暮らしていけます。推し活もしたいし、友達とも会いたいし、残業はまっぴらごめんです」
婚活の希望条件は「上下10歳」と広めだが、相手へのスペックに関してはなかなか下げられない。
「やっぱり都会暮らしは譲れないかな。私は田舎に住んだことがないし。本当は都心にマンションを持っている人がいいんですけど、なかなかそんな人とはマッチングしませんね」
「まだギリギリ子どもも産める」と自信満々に答える真美子さん。なぜ3年間もうまくいかないのか。彼女自身にはその答えがまだ見えていないようだが、妹からはこう釘を刺されたという。
「お姉ちゃんって売れ残りだよね? その自覚がないと結婚なんてできないよ」
「マジでむかつきました。でも、これで火がついたところもあったかも。この後、かなりの優良物件に出会い、真剣交際に進んだんです」
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※本記事で使用している写真はイメージです。
【取材協力】危機管理コンサルタント|平塚俊樹氏 【聞き手・文・編集】矢口頼子 PHOTO:Getty Images【出典】国立社会保障・人口問題研究所の「第16回出生動向基本調査」(2021年)
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