「太り気味だから、ごはんをお茶碗半分にしているのに痩せない」「血圧が高いから塩分を控えるように家族に言われた」……こんな経験がある方、少なくないのではないでしょうか。実はそれ、日本人に合っていない健康法かもしれません。

同じ人間であっても、外見や言語が違うように、人種によって「体質」も異なります。そして、体質が違えば、病気のなりやすさや発症のしかたも変わることがわかってきています。欧米人と同じ健康法を取り入れても意味がないどころか、逆効果ということさえあるのです。

見落とされがちだった「体の人種差」の視点から、日本人が病気にならないための健康法を、徹底解説してロングセラーとなった『欧米人とはこんなに違った日本人の「体質」』が全面改訂されて、『最新 欧米人とはこんなに違った日本人の「体質」』として新たに刊行されました。本書は発売即重版となるなど、大きな話題を呼んでいます。

この『最新 欧米人とはこんなに違った日本人の「体質」』から、とくに注目の話題を紹介していく本連載企画。第1回はグルテンフリーとスムージーというキーワードから、「悪いと思われているもの、良いと思われているもの」の意外な落とし穴を、第2回は「筋トレ」についての誤解についてお伝えしました。

第3回は、オリーブ油や亜麻仁油など、「体によい」と言われるオイルについて、その理由や成分、効果を検証していきます。

【書影】最新 欧米人とはこんなに違った 日本人の「体質」 

*本記事は、『最新 欧米人とはこんなに違った 日本人の「体質」』(ブルーバックス)を再構成・再編集したものです。    
 

心臓病の発生を抑えるオレイン酸が豊富なオリーブ油

1980年代に大規模な国際コホート研究が実施され、地中海沿岸地域は心臓病による死亡率が低いことが明らかになりました。これをきっかけに注目が集まったのが、この地域で暮らす人々が伝統的に摂取してきたオリーブ油です。

オリーブ油には、とりすぎると動脈硬化を促すリノール酸がごく少量しか入っておらず、代わりにオレイン酸が豊富です。その後おこなわれた研究で、オレイン酸が心臓病の発生を抑えるらしいとわかり、この説を裏づけるデータが次々に発表されました。

【写真】心臓病の発生を抑えるオレイン酸が豊富なことで、注目を集めたオリーブ油飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸

脂質には体内でのコレステロールの合成を高める飽和脂肪酸と、合成を高めない不飽和脂肪酸があり、このうち不飽和脂肪酸はn-3系脂肪酸とn-6系脂肪酸、n-9系脂肪酸に分類されます。

魚のEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)はn-3系脂肪酸で、エゴマ油、亜麻仁油、シソ油などにもn-3系脂肪酸であるα-リノレン酸が豊富に含まれています。

大豆油、グレープシードオイル、ゴマ油、卵黄、レバーなどに多いリノール酸はn-6系脂肪酸です。

そしてオリーブ油をはじめ、ヒマワリ油、サフラワー(紅花)油、キャノーラ(菜種)油などには、n-9系脂肪酸の代表であるオレイン酸が含まれています。

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