韓国在住・日本人ママが見た韓国の実像
【韓国在住・日本人ママが見た韓国の実像】責任を一点に集中させる韓国の国民性とリスク回避に走る大人たち
「お母さん、修学旅行がなくなっちゃったみたいなんだけど」
今年6年生になった次男が年間予定表を、穴が開きそうなほど見つめながら持ってきた。学校から配られた案内には、修学旅行(6年生)という文言はなかった。安全上の理由から、今年は現場学習と呼ばれる遠足さえもないようだ。
去年まで、修学旅行や遠足は学校生活の当たり前の風景だった。13年前に筆者の長男は1年生だったが、当時は代表の親が先生の分のお弁当まで用意して、2、3人ついていったものだ。
1年生の遠足に親が手伝いに行くのも日本人にはびっくりだが、それが韓国だった。ところが、今では小学校を中心に、その「当たり前」が急速に消えつつある。
ソウル市教育庁によれば、ソウルの小学校605校のうち、1日型の校外体験学習を実施した学校は2023年の598校から2025年には309校へと半減した。修学旅行の実施校も80校から41校へ落ち込んでいる。
中学校や高校でも減少傾向はあるが、小学校での落ち込み方は別格だ。この1カ月間、小学生の子供を持つ親に聞いたが、体験学習を行う学校は筆者が知る限りゼロである。
これは一時的な自粛ではない。学校が、子供を外へ連れ出すこと自体をやめたということだ。 理由は明快である。事故が起きたとき、最後に責任を負うのが教師個人だからだ。
トラックと衝突した修学旅行のバス。韓国では、こうした事故が起きると、教員が責任を負わされることもしばしば(写真:YONHAP NEWS/アフロ)
