妻として、母として、ひとりの女性として社会生活を営み、穏やかに微笑んでいる彼女たちの本当の苛立ち、あふれんばかりの悩みとは? 専門家の解説を元に、リアルな事象に切り込んでいく。それが『女たちの事件簿』

文部科学省が発表した「令和7年度学校基本調査(確定値)」によると、全国の小学校在籍者数は581万2千人で、前年度より12万9千人減少し、過去最少を更新しました。子どもの数が減り続ける今だからこそ、一人ひとりの門出に対する保護者の思い入れは強くなっています。しかしその裏返しとして、卒業式をめぐる装いの過剰演出問題が各地で浮き彫りになっています。

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木村敦子さん(仮名・40歳)が、息子の小学校卒業式で圧倒されたのも、まさにそんな光景でした。 「女子児童の多くが非常に華やかに着飾っていて、まるで成人式の予行演習のようでした。特に袴姿の子たちの気合いの入りようには驚きましたね」

なかでも敦子さんが言葉を失ったのは、同級生であるAさんの母親の振る舞いでした。 「式が始まる前から、周囲に聞こえるような大声で、袴の用意に総額6万円もかかった、着付けとヘアメイクのために朝5時から準備した、と豪語されていたんです」

ところが式が始まると、主役であるはずのAさんの姿に異変が起きていました。早朝からの慣れない支度で疲れ果ててしまったのか、立派に結い上げた盛り髪を揺らしながら、深い眠りに落ちていたのです。

こうした状況について、危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏は次のように指摘します。

「子どもの数が減少するなか、保護者が晴れ舞台に力を入れたいと願う心情は理解できます。しかし、卒業式はあくまで教育課程を修了する学校行事のひとつです。主役は子ども自身であることを忘れてはなりません」

敦子さんはこう話してくれました。

「卒業を喜ぶ親心は分かりますが、式典の最中に爆睡してしまうほど疲れさせてしまうのは、少しやりすぎではないでしょうか。あくまで小学校の行事ですから。さらに驚いたのは、そのお母さんご自身の装いでした。お好きな服を着るのは自由ですが、式典の場としては首をかしげざるを得ないスタイルで……」

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※本記事で使用している写真はイメージです。 【取材協力】危機管理コンサルタント|平塚俊樹氏 【聞き手・文・編集】山本康裕 PHOTO:Getty Images 【出典】文部科学省「令和7年度学校基本調査(確定値)」

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