私たちがお世話になっていた母子支援施設の桜木荘にはたくさんの親子が生活していました。境遇や入寮の経緯こそ似ているものの、外の世界と同じように、性格なんてみんな違っていていろんな個性を持った子たちがいました。
だけどみんなに共通してたこと。
それは、「お母さんが好き」ということでした。
なんて当たり前のことを…ですよね。でも、このエネルギーってすごくないですか?
私はおそらくはじめて知りました。こんなに大きな「愛」がこの世に存在するってことを。
母の存在=自分の安全の確保。子どもが自分の命を守る本能的な部分としてこれはあるって思います。解ります。ですが、それを差し引いて考えても、デカすぎるんです。
少なくとも私はこんなに誰かに愛されたことはないでしょう。「親が子を思う気持ちは何にも勝る」って言葉もよく聞きますが、いやいや、ぜんぜん余裕で子どもの愛のデカさが勝つはずです。どれだけ親が頑張っても子どもの愛には到底かなわないのでしょう。
桜木荘にいるどの子も、そんな感じでした。こぐまにも反抗期らしきものはあったし、自分たちだけで生活していれば気付かなかったかもしれません。たくさんの親子と生活を共にしたことで目にした、どの子も持っていたお母さんに対する愛のデカさに衝撃を受けました(保育士さんなどはとっくに知っていらっしゃるかのかもしれません)
そう。その ”絶対感” は「推し」なんてゆるいもんではなく、例えるなら、ギリシャ神話に出てくる全知全能の神ゼウスのようだったのです。
(父が第一保護者の家庭では父がそうなると思います)
私がそんな誰かの「神」みたいな存在になることなど、おそらく一生のうちに一度きり。
そう思うと、そんなの楽しまな損!って、アドレナリン放出気味でがんばれたのかも知れません。
