2025年5月13日(現地時間)、キャサリン皇太子妃は「ヴィクトリア・ベッカム」のスーツを着用し、ロンドンで開催された英国ファッション協議会(BFC)のイベントで、若手デザイナーたちを称えた。
皇太子妃はこの日、卓越した才能と独創性を持ち、社会に変化をもたらすと期待される新進気鋭の英国デザイナーに贈られる「エリザベス2世女王賞」を、29歳のパトリック・マクドウェルに授与。今年で8年目を迎えるこの賞は、英国のデザイナーとファッション業界が果たしてきた重要な役割を称えるものとなっている。
マクドウェルは受賞について、次のように語った。「今日、夢が叶いました。王室とBFCからサポートを受けられるなんて、本当に信じられない気持ちです」「小規模で循環型のラグジュアリーファッションブランドである私たちが、こうした支援を受けられることは、ビジネスの成長や認知において大きな変化につながります。そして、王室やBFCのような機関がその発信力を活用し、私たちが実践しているサステナビリティへの取り組みなどに光を当ててくださるのは、とても素晴らしいことです」
さらにマクドウェルは、自身のブランドの最新コレクション「Portraits of a Painter(画家の肖像)」を皇太子妃に披露し、そのときの様子を次のように振り返っている。
「皇太子妃は、職人たちが取り組んでいるさまざまな技術にとても興味を持ってくれました。そして彼ら全員と話し、各々の仕事内容や、コレクションが完成するまでの制作過程で、それぞれがどのような役割を果たしているのかについて、熱心に耳を傾けていました」
「影響力のある皇太子妃が、自身が信頼するブランドを支援するというのは、大変有意義なことですし、彼女は英国ブランドの素晴らしいサポーターだと思います。私たちが知る限り、彼女はこれまであらゆる面で、英国ブランドを応援し続けてくれています」
キャサリン皇太子妃はこの日、人気セレブリティのひとりで、英国デザイナーでもあるヴィクトリア・ベッカムのスーツを着用。この装いは、ベッカム夫妻と長男ブルックリンとの不仲説が報じられるなか、ヴィクトリアに対する支持の表明ではないかという臆測が飛び交っており、皇太子妃のファッションがどれほど影響力と関心を集めるのかを改めて示すものになった。
デザイナーのクリオ・ペピアットは、かつてキャサリン皇太子妃がすべて手刺繍で仕上げた自身の作品を見たときに「心から褒めてくれた」と話し、「作品を実際に見ていただけたことに感激しましたし、皇太子妃は素晴らしい活動をたくさんしていると思います」「また、ファッション業界の仕組みや、デザイナーに必要な支援についてたくさん質問をし、関心を示してくれました」と語った。
さらに、キャサリン皇太子妃について、「女性たちや、女性たちが着たいと思うものに与える影響力は計り知れません。いつもスタイリッシュで、非の打ちどころのない着こなしをしています」と称賛した。
同じく自身のコレクションを皇太子妃に披露したデザイナーで、ロンドン芸術大学の名門セントラル・セント・マーチンズで学ぶコナー・アイヴスも、「とても気さくにお話できる方でした」とコメント。キャサリン皇太子妃の結婚式当日の姿を振り返り、「マックイーンのドレスを着て、馬車に乗っていた彼女の姿を鮮明に覚えています。私はすっかり心を奪われました。世界のニュースを独占するようなドレスは、あのとき以降はなかったように思います」と続けた。
さらにアイヴスは、「私たちはサステナビリティに重点を置いています……皇太子妃との会話は、自分が理想とするお客さまが服を見るときのお手本のようでした」と話した。
「エリザベス2世女王賞」は、2018年2月に初めて発表・授与されたもので、当時エリザベス女王がロンドン・ファッションウィークを初めて訪れた際、リチャード・クインに贈られたのが始まり。なお、キャサリン皇太子妃は2022年にも、英国のメンズウェアデザイナー、ソール・ナッシュにこの賞を授与している。
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