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2026年10月28日 AM09:30
東北大学は9月30日、糖尿病を合併した膵がん患者2,291例の調査から、糖尿病の悪化や体重減少が膵がん早期発見の手がかりになることを明らかにしたと発表した。この研究は、同大大学院医学系研究科消化器病態学分野の正宗淳教授、同研究科糖尿病代謝・内分泌内科学分野の片桐秀樹教授、国立健康危機管理研究機構国立国際医療研究所の植木浩二郎糖尿病研究センター長らの研究グループによるもの。研究成果は、「Cancers」に掲載されている。

画像はリリースより
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膵がんは早期に症状が表れにくく、診断時にはすでに進行していることが多い。糖尿病は膵がんのリスク因子であると同時に、膵がんによって糖尿病が新規に発症したり、安定していた状態が悪化したりすることがある。しかし、実際の診療現場において、どのような変化をきっかけに膵がんが発見されているのかは十分に明らかになっていなかった。
研究グループは、日本糖尿病学会認定教育施設を対象に、糖尿病診療中に診断された膵がん2,291例の臨床情報を解析した。その結果、診断前3年以内に新たに糖尿病を発症した患者は24.0%(549例)であり、残りの76.0%(1,742例)は診断の3年以上前から糖尿病を有していたことがわかった。
糖尿病の変化を契機に早期発見
診断のきっかけを調べると、34.3%が腹痛などの「症状」、27.1%が糖尿病の新規発症や悪化といった「糖尿病関連の変化」であった。症状をきっかけに診断された患者では早期(ステージ0/IA)が3.9%にとどまり、進行したステージIVが49.5%を占めている。一方、糖尿病関連の変化をきっかけとした患者では早期が11.0%、ステージIVが26.1%であった。
統計学的に調整した解析でも、糖尿病関連の変化をきっかけとした診断は、ステージ0/IAでの発見と強く関連することが確認された(調整オッズ比2.87)。また、診断時の1年前と比較すると、66.9%の患者で2.5%以上の体重減少がみられ、46.4%でHbA1c値が1%以上上昇している。既存の糖尿病悪化が認められた患者のうち、79.4%が6か月以内に膵がんと診断されていた。
糖尿病の予期せぬ悪化に注意し、膵がんの早期診断へ
今回の研究により、膵がん発見の手がかりとして、「新たな糖尿病の発症」だけでなく「以前からある糖尿病の予期しない悪化」にも注意を払う重要性が示された。「今後、糖尿病の悪化の程度や速度、体重減少、年齢、糖尿病罹病期間などを組み合わせることによって、膵がんのリスクが特に高く、膵臓の精密検査を受けるべき患者を効率よく絞り込む方法を確立し、膵がんの早期診断につなげたい」と、研究グループは述べている。(QLifePro編集部)

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