長年サービスが続いてきたオンラインFPS『Alliance of Valiant Arms』、通称『AVA』。その遺伝子を継ぐ後継タイトルとして、2026年秋のサービス開始を予定しているのが、『AVA RE:BIRTH』です。
公式では、本作を「PC向け新作オンラインFPS」と位置づけ、従来の3兵種や銃器毎の個性を受け継ぎながら、新たに物資を集めて脱出を目指すPvPvEモード「HUNTING FIELD」などを収録。「FPSの原体験」への回帰を目指すタイトルとされています。
本記事では、そんな本作のクローズドβテストのプレイレポをお届けします。
また、本記事では旧作『AVA』との細かい比較はせず、2026年に登場する新作FPSとして『AVA RE:BIRTH』がどう見えるのかという点にフォーカスを当てました。
※画像は開発中のものです。
ゲームを起動した時点から漂う、圧倒的な“昔のPCゲーム”感
本作において躓いたのはまず、銃を撃つ以前でした。
『AVA RE:BIRTH』を遊ぶためには専用ランチャーである「Pmang」のランチャーを導入する必要があるのですが、このランチャーをPC上で起動してPLAYを押せばゲームが始まる……というわけではありません。
ブラウザページからゲームを起動
筆者がプレイした環境では、まずWebサイトにアクセスし、ゲーム起動用のページへ。そこからインストール済みのランチャーを経由してからゲームを起動することになります。オンラインPCゲームではかつてよく見た仕組みらしいですが、2026年にリリースされる「新作」を遊んでいるというより、15年ほど前のPCゲームを起動しているような気持ちになりました。
これはゲームを起動してからも、その印象はあまり変わりません。

画面にはキャラクターが大きく表示され、その横にバトルパスやショップ、ゲームロビーなどのパネルが並びます。「PLAY」の下にあるモード選択は専用のUIではなく、簡素なプルダウン式。もちろん、UIは見た目だけで評価するものではありません。しかし、ボタンやアイコン、フォントの安さ、画像の解像度まで含め、正直なところ「これ、本当に2026年のゲームですか?」という第一印象は拭えませんでした。
フルスクリーンにするとアスペクト比が崩れる
見た目への不満はこれくらいにして、肝心のFPS部分はどうでしょうか。
銃は撃てます。ゲームとして遊べていますが、それ以上の褒め方をしようとすると少々困ってしまいました。
特に気になったのは射撃時のフィードバック。敵に弾を当てても、血は出るものの敵本体のリアクションが乏しく、ヒット時の音や視覚的フィードバックもまったく印象に残りません。銃そのものの射撃感も非常に軽く、自分の撃った銃弾が敵に当たっている手ごたえがほぼありません。

また、自分が被弾した時も同様で、気づいたらHPがゼロになっていたこともしばしば。
『VALORANT』などのように1発銃弾を頭に食らえば即死といったゲームでもないのに、このフィードバックの薄さは非常に気になりました。
敵にダメージを与えている実感もなければ自分自身がピンチに陥っているのかも分かりづらく、撤退や攻めを継続するかの判断がHP欄を確認する必要があるなど、直感的に試合を進めるのが難しいかもしれないと感じます。
また、操作自体に大きな問題はありませんが、ダッシュ操作としてWキーのダブルタップが案内され、設定を変えないと別キーと併用してのダッシュが行えないことにも最近のFPSに慣れた身としては少し面喰いました。さらに、マウスのサイドキーを操作に組み込めないところも悪い印象を強めている一因かもしれません。
昔ながらの操作体系を残すことは決して悪いことではありませんが、問題なのはやはり『RE:BIRTH』と題した2026年の新作でこれをそのままにしている点だと思います。
通常のPvPでは「爆破」も遊びました。現在の基本プレイ無料FPSを取り巻く環境を考えると、新規プレイヤーとしてはどうしても疑問が浮かびます。
『VALORANT』や『Counter-Strike 2』ではなく、『AVA RE:BIRTH』を選ぶ理由は何なのか。
Counter-Strike 2
昔のAVAが好きだったプレイヤーにとっては答えがあるのでしょう。しかし、これから初めて本作へ入ってくる人間からすれば、あえて本作を遊ぶ理由を今回のCBTから見つけることはできませんでした。マッチングに関しても不安が残ります。今回プレイした中で、参加者が十分そろっていないのにもかかわらず爆破モードに入れられることがしばしば。2v2、ましてや2v1の状態でゲームが開始されることも。
しかもゲームの途中から乱入させられることもあり、スコア・人数的に大負けしているチームに入れられたときにモチベーションを維持するのは難しいと感じます。もちろん、CBTなので参加者が限定されている環境であり正式リリース時の人口やマッチングをそのまま評価することはできませんが、人数がそろっていなくともBOTなどすら入らずにゲームが始まる現状は、少し改善してほしいと感じました。
新モード「HUNTING FIELD」なら“RE:BIRTH”が見える……?
従来型の対戦モードに大きな変化がないのであれば、新要素に期待したくなります。そこで触れたのが、新たなPvPvEモード「HUNTING FIELD」です。
公式の説明では、戦場で物資を集めながら敵と戦い、生きて脱出することを目指すモード。『Escape from TARKOV』などに代表されるいわゆるエクストラクション系のゲーム性です。


今回このゲームモードを触って驚きました。物資を漁る楽しさが驚くほどないのです。チェストやドアなどを調べられる場所もありますが、フィールド上では樽や箱、花瓶などのオブジェクトを銃やナイフで破壊すると、その場へアイテムが直接ドロップする形式のものが大半です。
『Escape from Tarkov』などでは、アイテムを調べている間にもシルエットでアイテムの詳細がわかるまでに時間がかかる期待感がありますが、本作では銃で破壊して、壊れて、床に落ちたアイテムを拾うだけ。漁っている間のドキドキ感など、探索時の期待が生まれにくい設計だと感じました。
アイテムを手に入れた時の目立った演出もなく、レアリティによってすごいものを見つけた!これは持ち帰りたい!といった感覚もありません。そもそもその前段階にあるはずの「もっと漁りたい!」といった欲自体があまり生まれませんでした。
また、どのアイテムがどれくらいレアなのかわからないこともあり、このアイテムを失いたくない!という緊張感につながらることもないように思います。
本作の目玉な新モードである以上、ここにはもっと「AVAが今、新しくなる理由」を期待していましたが、現時点ではエクストラクション系という現代的なフォーマットを取り入れた一方で、そのジャンルならではの探索や緊張感を十分に引き出せていない印象です。
武器ガチャ、防具ガチャ、そして強化システム
そして、個人的にHUNTING FIELD以上に不安を覚えたのが装備周りです。武器と防具、それぞれにガチャがあります。

また、同一アイテムを使った装備の合成システムなども存在します。
ただし、これはあくまでCBT時点で確認できた仕様です。正式サービスでも同様の入手方法になるのか、有償通貨を使用するのか、ゲーム内通貨で利用できるのかといった課金体系については現時点では不明です。
そのうえで気になるのが、対戦FPSにおいて性能に影響する武器や防具の獲得・強化にランダム性が絡んでいること。プレイヤーの技量を競うFPSでは、装備性能が勝敗へどの程度影響するのかは重要なポイント。ガチャや合成によって装備に差が生まれるのであれば、それが対戦バランスとどのように両立するのかには少し不安を覚えます。
ガチャの際に謎の板が登場して不安になりました。「AVAをもう一度遊べる」と「RE:BIRTHした」は同じなのか
現在でもシンプルな対戦FPSを求めている人はいるでしょうし、長年『AVA』を遊んできたプレイヤーにとって、かつて親しんだゲーム性をもう一度遊べることには明確な価値があると思います。
ただ、新規プレイヤーとして触れた筆者にはひとつ大きな疑問が残りました。「昔のAVAらしさを残しました」というゲームなら、まだ理解できますが、本作のタイトルは『AVA RE:BIRTH』です。
公式自身が「PC向け新作オンラインFPS」として送り出す以上、過去を再現するだけでなく、「昔のAVAを知らないプレイヤーにも、2026年にこれを選ぶ理由がある」と思わせる何かが欲しいところです。
正式サービスでは、タイトルに掲げられた「RE:BIRTH」の意味を、ゲームそのものから感じられるようになっていることを期待します。


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