Ubisoftが2026年7月9日にリリース予定の「アサシンクリード ブラックフラッグ Re: シンクロ」(PC / PS5 / Xbox Series X|S)の先行プレイイベントが,開発を主導するUbisoft Singaporeのオフィスで行われたので,その模様をお届けしよう。
![画像ギャラリー No.001のサムネイル画像 / [プレイレポ]「アサシンクリード ブラックフラッグ Re:シンクロ」,最新技術で蘇る海賊“エドワード・ケンウェイ”の物語。プロデューサーインタビューも掲載](https://www.wacoca.com/games/wp-content/uploads/2026/05/1779391341_446_001.jpg)
「アサシンクリード ブラックフラッグ Re:シンクロ」は,2013年に発売された「アサシンクリード4 ブラックフラッグ」を最新のAnvilエンジンを用いて,フルリメイクしたタイトルだ。グラフィックスの刷新はもちろんのこと,ゲームシステムも再調整され,より遊びやすくなったほか,追加のストーリーも用意されている。
本作の舞台となるのは18世紀初頭,海賊の黄金時代の末期であるカリブ海だ。主人公は一獲千金を夢見て,私掠船の船員となり,カリブ海へとやってきたエドワード・ケンウェイ。これまでのシリーズ作品の主人公たちと比べ,自由奔放な性格で,紆余曲折を経て海賊船の船長となる。
海賊船ジャック・ドーを操り,カリブ海を駆け巡る
本作の最大の特徴は,海賊船「ジャック・ドー」を操り,大海原を大冒険できるところにある。商船や軍船を襲って物資を奪ったり,軍の要塞を攻め落としたり,カリブの島々を巡ったりと,自由にやりたいことができる。カリブの海賊気分を存分に味わえるというわけだ。
![画像ギャラリー No.003のサムネイル画像 / [プレイレポ]「アサシンクリード ブラックフラッグ Re:シンクロ」,最新技術で蘇る海賊“エドワード・ケンウェイ”の物語。プロデューサーインタビューも掲載](https://www.wacoca.com/games/wp-content/uploads/2026/05/1779391343_847_003.jpg)
ジャック・ドーは船首砲,左右の側砲,旋回砲,臼砲に加え,樽爆弾,衝角(ラム)まで搭載している重武装の船だ。手に入れたばかりのころは砲門数も少なく,耐久力も低いが,資材を集め,設計図を手に入れることで改装でき,ガレオン船にも劣らない戦闘力を得ていく。
いわずもがな,当時の船は帆船だ。現代のように旋回砲塔があるわけではなく,最大の火力を発揮するのは側面に大量に搭載されている大砲となる。海戦においては巧みに操船しながら,側面を敵に向けて大砲を斉射していく必要がある。
逆に敵からは側面を向けられないように操船して,攻撃されない立ち回りが求められる。とはいっても格下の敵であればそこまで気にしなくてもいいので,気軽に海戦が楽しめるのが本作のいいところだ。
![画像ギャラリー No.006のサムネイル画像 / [プレイレポ]「アサシンクリード ブラックフラッグ Re:シンクロ」,最新技術で蘇る海賊“エドワード・ケンウェイ”の物語。プロデューサーインタビューも掲載](https://www.wacoca.com/games/wp-content/uploads/2026/05/1779391344_750_006.jpg)
一定以上の大きさの敵船は,ダメージを与えて航行不能状態にしたあとに,接舷して移乗攻撃を行える。敵船に乗り込み,制圧することで物資が得られる。敵にはモラル値(士気)が設定されており,敵兵を倒すことで減らせる。減らしきると敵は降伏し,制圧できる。
ちなみに,制圧しても船は自分のものにはならない。物資を収奪して解放するか,資材を奪って船を修復したうえで沈めるかの二択だ。沈めた場合は脅威度が上がり,討伐するための軍艦が派遣されるので,やりすぎに注意だ。
ジャック・ドーを操る戦闘にはもう一つ,海軍の要塞を攻め落とすものがある。要塞に設置された砲塁を破壊し,護衛の船を撃沈したのちに,仲間とともに上陸して,敵司令官を排除すれば占領完了だ。要塞を占領すると海賊の拠点となり,要塞内で海賊が好き勝手している様子を見られる。
そのほかにも,手に入れた宝の地図をもとに島々を巡って宝探しをしたり,海賊の隠れ家を襲撃したりと,およそ海賊っぽいことが一通りできる。
「アサシンクリード ブラックフラッグ Re:シンクロ」では前述したようにグラフィックスが大幅に刷新されており,海の描写もかなり進化している。嵐によってうねる波,夕日が反射するきれいな海原が没入感を高め,ワクワクする冒険の日々を彩ってくれるだろう。
テンポよく操作できる陸上アクション
長い歴史の中でアサシンクリードシリーズは進化を遂げてきたが,「アサシンクリード ブラックフラッグ Re:シンクロ」もその恩恵を受けている。オリジナル版と比べ,アクションがより洗練された。具体的に言うと,レスポンスがかなり上がっており,よりスタイリッシュに,そして滑らかにアクションを繰り出せるようになっている。
![画像ギャラリー No.002のサムネイル画像 / [プレイレポ]「アサシンクリード ブラックフラッグ Re:シンクロ」,最新技術で蘇る海賊“エドワード・ケンウェイ”の物語。プロデューサーインタビューも掲載](https://www.wacoca.com/games/wp-content/uploads/2026/05/1779391346_613_002.png)
エドワード・ケンウェイは2本のカトラスとフリントロックピストルを駆使して戦うスタイルで,アサシンらしからぬ激しいアクションを繰り広げる。アサシンブレードを使って戦うこともできるが,カトラスとピストルで戦うほうが海賊っぽい。
オリジナル版では,アクションボタンを押したあとに若干のラグがある,ややもっさりしたアクションだったが,「Re:シンクロ」はボタンを押すと即座にアクションを起こすので,戦闘のテンポがかなり上がっている。例えば剣戟中にピストルで撃つとき,オリジナル版だと入力からワンテンポ遅れていたが,「Re:シンクロ」は即座に撃つ。剣で切り結んでいる最中にピストルで撃つのは,外道な海賊らしさがあってかなりいい。
アクションのテンポがよくなったことで,よりかっこいい戦い方ができるようになった。
オリジナル版での「カウンター」は,「パリィ」へと変化した。敵の攻撃にタイミングよくパリィを合わせることで,敵の攻撃をいなせる。さらにジャストタイミングでパリィを出せば「ジャストパリィ」となり,テイクダウンを行えるようになる。
アクション性が上がっているので,オリジナル版と比べるとやや戦闘の難度も上がっているが,爽快感は段違いだ。流れるようなアクションで敵をバッタバッタと倒していくのは,操作していてかなり気持ちいい。
![画像ギャラリー No.005のサムネイル画像 / [プレイレポ]「アサシンクリード ブラックフラッグ Re:シンクロ」,最新技術で蘇る海賊“エドワード・ケンウェイ”の物語。プロデューサーインタビューも掲載](https://www.wacoca.com/games/wp-content/uploads/2026/05/1779391347_575_005.jpg)
ステルス関係のアクションでは,オリジナル版だと茂みに入ると自動でしゃがんで潜伏モードになっていたが,「Re:シンクロ」ではシリーズ同様に任意で「しゃがみ」状態にできる。
また,潜水して自由に行動できるようにもなった。海辺の敵や敵船に密やかに接近できるのはもちろんのこと,海に沈んだ宝箱を見つけるといった新たなアクティビティも追加されている。
グラフィックスの刷新,アクションのテンポおよびスピード感の向上,そして新たなアクションが追加された本作。さすがにオリジナル版は多少の古臭さがあったが,「Re:シンクロ」では現代に合わせた再構築が行われ,格段に遊びやすくなっている。
もともと名作と名高い「ブラックフラッグ」だったが,リメイクされることで,その本質の体験を損なわず,現在でも見劣りしないクオリティで楽しめるのはかなりありがたい。オリジナル版を遊んだ人も,そうでない人もぜひプレイしてみてほしい一作だ。
![画像ギャラリー No.004のサムネイル画像 / [プレイレポ]「アサシンクリード ブラックフラッグ Re:シンクロ」,最新技術で蘇る海賊“エドワード・ケンウェイ”の物語。プロデューサーインタビューも掲載](https://www.wacoca.com/games/wp-content/uploads/2026/05/1779391348_310_004.jpg)
プロデューサーインタビュー
今回,本作のプロデューサーを務めるJustin Ng氏にインタビューを実施した。オリジナル版から進化したポイント,最新技術の見どころなど詳しく聞いたのでぜひチェックしてほしい。
Justin Ng氏
![画像ギャラリー No.007のサムネイル画像 / [プレイレポ]「アサシンクリード ブラックフラッグ Re:シンクロ」,最新技術で蘇る海賊“エドワード・ケンウェイ”の物語。プロデューサーインタビューも掲載](https://www.wacoca.com/games/wp-content/uploads/2026/05/1779391349_60_007.jpg)
4Gamer:
本日はお時間をいただきありがとうございます。今回のプロジェクトのキーワードは,リメイクやリマスターではなく「Re:シンクロ(再同期)」となっています。オリジナル版の核となる要素を維持しつつ,最新技術を使って具体的に何を再定義しようと試みたのでしょうか。
Justin Ng氏:
それは私たちにとっても非常に重要なテーマでした。今作のあらゆる要素は,オリジナル版が持つ物語の核,いわば「魂」の上に築かれています。プロジェクトを立ち上げるにあたり,私たちは13年前のユーザーのフィードバックや不満点を徹底的に検証しました。
例えば,テンポを損ないがちだった尾行ミッションや,カリブ海での海賊の世界への没入感を削いでしまっていた現代編のパートなどです。今回はそうした部分に手を加え,ゲーム全体がよりシームレスにつながるよう調整しました。また,「Re:シンクロ」を謳うからには,現代のプレイヤーの期待に応えられるよう,グラフィックスや3Dモデルなどの全アセットをイチから再構築しています。
ゲームプレイに関しては,RPG的なシステムにするのではなく,純粋なアクションゲームとしての心地よさを追求しました。プレイヤー自身のスキル次第でコンボをつなげたり,ド派手なテイクダウンを繰り出したりできる楽しさはそのままに,より洗練させています。シンプルに言えば,愛されてきたストーリーを最高の形で届けることに集中し,その上で新しいコンテンツやシステム面の進化を盛り込んだ形ですね。
4Gamer:
なるほど。世間一般で使われる「リメイク」という言葉を使わず,あえて「Re:シンクロ(再同期)」という表現を選んだのはなぜですか。
Justin Ng氏:
それには面白い裏話があるんです。開発期間中,モントリオール・スタジオのスタッフやコンテンツクリエイター,そして「アサシンクリード」シリーズの熱心なファンコミュニティを交えたトークセッションを行いました。その際,あるクリエイターから得たフィードバックが大きなヒントになったんです。
「アサシンクリード」シリーズの最大のユニークさは,遺伝子記憶を「再同期(Re:シンクロ)」して過去を追体験するという設定そのものにあります。それなら,巷にあふれる一般的なゲーム用語をそのまま使うのではなく,自分たちの作品の根底にある「Re:シンクロ」という言葉を使うべきではないか,と。その強みを活かしてタイトルに冠することで,本作が紛れもない「アサシンクリード」の系譜であることを明確に示せるエンブレムになると考えたのです。
4Gamer:
オリジナル版の「ブラックフラッグ」の時点で,大海原だけでなく,島々の建造物や都市にいたるまで,カリブ海の世界観は非常に広大に作り込まれていました。今回,新しく導入された最新の「Anvilエンジン」の恩恵によって,これらのエリアは技術的にどのように進化しているのでしょうか。
Justin Ng氏:
最新エンジンの一番の強みは,ゲームを完全に「シームレス」にできた点です。オリジナル版では,船を操って大海原を航海し,いざ都市に入ろうとするとどうしてもロード画面が挟まっていましたよね。ですが,今作ではロードが一切入りません。
船に乗った状態のまま,ダイレクトに港町へと上陸できます。また,マシンスペックとエンジンの向上により,オープンワールド内でのリアルタイムシミュレーションの処理能力が格段に上がりました。波の挙動ひとつとっても劇的に進化していますし,天候の変化もよりリアルで,時には自然の脅威に恐怖を感じるほど激しい嵐が表現されています。
さらに,最新作「アサシン クリード シャドウズ」のエンジン技術も一部組み込んでいます。特に光と影の描写ですね。カリブ海は常に太陽が降り注ぐ明るい気候なので,「シャドウズ」のような真っ暗闇に隠れる100%のステルスとまではいきませんが,このライティングの進化によって,隠密行動の選択肢やプレイスタイルは格段に広がりました。
4Gamer:
では,最新エンジンによるエドワードの愛船「ジャック・ドー」のパワーアップについて詳しく教えてください。
Justin Ng氏:
ジャック・ドーに関しては,船体のビジュアル全般が高解像度化され,完全にアップグレードされています。それによってセーリングの臨場感が増しただけでなく,特筆すべきは「帆」の挙動です。オリジナル版では手作業でアニメーションを作って動かしていましたが,今作では物理演算によって,風の受け方がリアルタイムで完全にシミュレートされています。
また,敵の船を大砲で撃沈したり爆破したりした際の破壊描写も,あらかじめ用意された演出ではなく,すべてリアルタイムの物理演算で処理されるため,より迫力のある戦闘が楽しめます。
技術的な面でもう一つ個人的に気に入っているのは,船の「ランプ(灯り)」です。ジャック・ドーに吊るされたランプの光が,周囲の環境と動的に連動するようになりました。夜の暗い外海を航海しているとき,ランプの光が波しぶきや船体にリアルに反射するのですが,これが圧倒的な没入感を生み出してくれます。
4Gamer:
主人公エドワードのアクションやプレイスタイルにおいて,プレイヤーに「ここだけは絶対に見てほしい!」という注目ポイントはどこでしょう?
Justin Ng氏:
オリジナル版のエドワードのアクションも非常に派手でかっこよかったのですが,戦闘システム自体は「敵の攻撃を受け流し(パリィ),武器を奪うかテイクダウンを決めるか」という,比較的シンプルなカウンター主体の仕組みでした。
今回の「Re:シンクロ」では,操作の手綱をよりプレイヤーに委ねることで,バトルに深みを持たせています。オリジナル版だと,パリィした後の追撃が自動的に固定のアニメーション(足払いからテイクダウンなど)になりがちでした。しかし今作では,敵のガードを崩すのか,力任せに引き寄せるのか,あるいは足払いをかけるのか,すべてプレイヤーがその場で自由に選択できます。
これこそが私たちが目指した戦闘システムのビジョンであり,素晴らしい手応えを感じています。これについては開発メンバーとも徹底的に話し合いました。ゲームの早い段階から,スタイリッシュな技を繰り出せる多彩なガジェットやスキルをプレイヤーに開放しています。それらをどうつなぎ合わせて,独自のコンボを生み出すかはプレイヤー次第です。一言で言えば,「自分だけのクリエイティブな戦い方」を楽しめるようになっています。
4Gamer:
日本のファンに向けてメッセージをお願いします。
Justin Ng氏:
いつも温かいサポートをいただき,本当にありがとうございます。世界中のフィードバックを通じて,日本の皆さんからも「ブラックフラッグ Re:シンクロ」への熱い期待がひしひしと伝わっており,開発チーム一同,大きな励みになっています。
発売に向けてまだやるべき仕事やデバッグは山積みですが,皆さんからのエールが,チームが最後まで走り抜くための最大の原動力です。早く皆さんの元にこの作品をお届けしたくてワクワクしています。発売日である7月9日には,皆さんの期待を超える最高のゲーム体験をお約束しますので,ぜひ楽しみにしていてください!
4Gamer:
ありがとうございました。
![[プレイレポ]「アサシンクリード ブラックフラッグ Re:シンクロ」,最新技術で蘇る海賊“エドワード・ケンウェイ”の物語。プロデューサーインタビューも掲載 [プレイレポ]「アサシンクリード ブラックフラッグ Re:シンクロ」,最新技術で蘇る海賊“エドワード・ケンウェイ”の物語。プロデューサーインタビューも掲載](https://www.wacoca.com/games/wp-content/uploads/2026/05/1779391368_001-1170x658.jpg)
WACOCA: People, Life, Style.