デベロッパーのWarhorse Studiosは4月21日『キングダムカム・デリバランス(Kingdom Come: Deliverance)』(以下、KCD1)について、Steamでの中世フェスの期間中、1本売れるごとに1ドルを寄付すると発表した。寄付先は『KCD1』の舞台として登場した、実在の史跡の修復プロジェクトとのこと。

『KCD1』は歴史オープンワールドRPGだ。舞台となるのは15世紀初頭のボヘミア王国。戦乱に巻き込まれたボヘミアの農村地帯にて、鍛冶屋の息子のヘンリーとして冒険をおこなう。2018年にリリースされた同作は、歴史上のヨーロッパで生きるゲームプレイのリアリズムや力の入った時代考証などが評価され、広く人気を獲得。2025年2月には続編もリリースされた。

同作のマップは現実に存在する土地が再現されており、ササウ(Sázava)やラッタイ(Rataje)など、現在のチェコ共和国に位置する町が登場する。ササウ修道院やピルクシュタイン城(Pirkštejn)など、ゲームの舞台となる15世紀当時から今日まで現存している建物も、かなりのディテールで再現されているのが特徴だ。

Warhorse Studiosは4月21日、そんな『KCD1』の舞台となった城の修復工事に対して、寄付キャンペーンをおこなうと発表された。Steamでは日本時間の4月28日まで、中世ヨーロッパを舞台としたゲームを対象としたイベント「中世フェス」を開催中。『KCD1』も参加し、通常価格の80%オフとなる5.99ドル(日本では717円)でのセールをおこなっている。その中世フェス中に売れた『KCD1』1本につき、1ドルをピルクシュタイン城の修復工事プロジェクトに寄付するという。

ピルクシュタイン城では2025年5月下旬より修復工事がおこなわれている。工事は痛みの激しい城の鐘楼の損傷を直すもので、現在同城を管理しているササウの教区司祭、 Radim Cigánek氏が中心になって推進しているという。工事費の一部はEUからの資金援助で賄えているが、およそ250万チェココルナ(約1900万円)が不足しており、民間からの寄付を募っているそうだ。そうした状況を受け、Warhorse Studiosも一役買うことにしたのだろう。

チェコ政府観光局は本作開発元のWarhorse Studiosと提携し、観光キャンペーン「Kingdom Come: Deliverance
 Live」を実施している。同作の舞台となった土地を巡る観光ツアー「Hello, Henry!」もおこなわれており、プランによってはピルクシュタイン城を訪れることも可能。こうした官民一体となって舞台となった土地を盛り上げている状況が、今回の寄付キャンペーンにも繋がったものと思われる。人気を得た歴史ゲームが史跡保護にも貢献する、興味深い取り組みと言えそうだ。

ピルクシュタイン城修復の関係者が2026年3月にRedditにて報告したところによると、同城の修復は順調に進んでおり、まもなく完了する見込みとのこと。また個人からの直接寄付もまだ受け付けており、PayPal経由などで寄付が可能だという。興味のある方は公式ページをチェックしてみるとよいだろう。

『キングダムカム・デリバランス(Kingdom Come: Deliverance)』はPC(Steam/Epic Gamesストア/GOG.com/DMM GAMES)/Nintendo Switch/PS4/PS5向けに配信中。海外向けにはXbox Series X|S/Xbox One版も配信されている。なお今回の寄付キャンペーンの対象となっているのは、中世フェス開催中のSteam版のみのようだ。

WACOCA: People, Life, Style.