ハローキティやマイメロディなど、世界中で愛されるキャラクターを生み出し続けるサンリオ。
そんなサンリオが4月21日(火)、自社パブリッシングによる新たなゲームブランド「Sanrio Games(サンリオゲームズ)」の立ち上げを発表した。
一人ひとりの笑顔をつくり出し、幸せの輪を広げていくことを目標とした企業理念「みんななかよく」を掲げるサンリオは、なぜ今ゲーム事業への本格参入を決断したのか。
本記事では、同日に開催された事業説明会の内容をもとにサンリオが描くゲーム事業の戦略や第一弾タイトルの詳細をレポート。いちファンである筆者による質疑応答の様子もお届けする。
サンリオ初の自社ゲームブランド「Sanrio Games」
ゲーム発の新規IP開発も視野、なぜサンリオがゲーム事業に参入するのか
まず登壇したのは、株式会社サンリオ代表取締役社長の辻朋邦さん。2020年に二代目の社長として就任し、当時下降傾向にあったサンリオの業績を立て直した人物として知られる。
辻さんは社長就任後からハローキティという看板キャラクターだけに頼らず、多様なキャラクターを世界中へ届ける戦略を積極的に打ち出してきた。
今回のゲーム事業説明会の話を聞いていると、そのオールキャラクター戦略を、ゲームというメディアを通してより拡張していく、というサンリオの意図が感じられた。
ゲーム事業に本格参入する理由として、辻さんは「マーケットの大きさ」「ゲームに触れる時間の長さ」「エンターテインメントとしての深度の深さ」の3点を挙げた。
中でも「ゲームに触れる時間の長さ」は、サンリオが重要視する「サンリオ時間(=日常のなかでサンリオのキャラクターやサービスに触れる時間)」の拡大に直結する。
日常的にプレイされるゲームというメディアを通じることで、ユーザーとキャラクターの接点をより密接に、かつ長時間にわたって持たせることができるというわけだ。
この事業には約100億円規模の投資が行われ、すでに実績豊富なゲーム開発スタジオと共に、6本のゲーム開発が進められている。そして今後3年間、2029年3月までに約10タイトルをリリース予定だ。
重要なのは、これまでサンリオが行ってきたライセンス提供によるゲーム展開とは異なり、自社パブリッシングを視野に入れてゲーム制作を行うということ。規模の大きさから鑑みても、相当気合の入った長期的な取り組みであることがうかがえるだろう。
さらにゲーム発の新IP──要するにハローキティやマイメロディ、ハンギョドンなどの既存のキャラクターではなく、ゲームから誕生する新たなキャラクターへの期待についても語られた。

タナカハルカ
武蔵野美術大学中退後、フリーのゲームライターとして執筆業を開始し、自身でもインディーゲームを開発。アイドルグループの運営スタッフやオーガナイザーとしても活動。2025年8月からKAI-YOUで編集/ライターとして従事。得意ジャンルは地下アイドル、インディーゲーム、モダンカートゥーンなど。著書に『海外ゲーム音楽ガイドブック ビデオゲームからたどる古今東西の音楽』(DU BOOKS)、『楽曲派アイドル・ガイドブック ももクロ以降のアイドルソング再考』(双葉社)がある。


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