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2026年4月6日

 

 授業開始! マローが『ストリクスヘイヴンの秘密』の制作過程について語り、本セットの新カードを2枚紹介します。

 『ストリクスヘイヴンの秘密』プレビュー第2週へようこそ。本日は『ストリクスヘイヴンの秘密』の先行デザイン・チームと展望デザイン・チームを紹介し、このセットがどのように作られたのかを語り始め、さらにクールなプレビュー・カードもお見せしよう。

デザインの生徒

 私は初回のプレビュー記事を、そのセットの先行デザイン・チームと展望デザイン・チームの紹介から始めるのが好きである。これらの人物紹介の大半は、本セットの展望デザイン・リードであったアニー・サルデリス/Annie Sardelisが書いた。3人のデザイナーは、私が率いた先行デザイン・チームにのみ所属していたため、その3人については私が紹介文を書いた。

クリックして『ストリクスヘイヴンの秘密』デザイン・チームを表示

 以下の紹介文はアニー・サルデリスによるものである。

アニー・サルデリス/Annie Sardelis(展望デザイン・リード)

 ストリクスヘイヴンでの所属:ウィザーブルーム

 『ダスクモーン:戦慄の館』の展望デザイン・チームや統率者デッキいくつかに関わったすぐ後、私はこのストリクスヘイヴン再訪セットで再び本流のセットへ戻ってきました。私はストリクスヘイヴンという題材の幅広さと、「学校」を楽しいものにする難しさが大好きです。案の定、「宿題をこなす」ことに関するメカニズムの探求はあまり先へ進みませんでした。この愛される世界観の新たなバージョンを楽しんでもらえたなら幸いです。

エリック・エンゲルハルト/Eric Engelhard(展望デザイン)

 ストリクスヘイヴンでの所属:クアンドリクス

 エリックは『マジック:ザ・ギャザリング | ミュータント タートルズ』のリードを務める傍ら、下水道から現れて我々に手を貸してくれました。ちょうど5つの主要アーキタイプを持つセットに携わったばかりであったため、彼は5つの大学がどこで重なり合えるかを見極め、ドラフトを奥深く興味深いものにする助けとなってくれました。エリックはリミテッドも非常に得意であり、それはチームにいるうえではありがたいのですが、私の『MTGアリーナ』のキューではありがたくありません。

ダニエル・ズー/Daniel Xu(先行デザイン、展望デザイン)

 ストリクスヘイヴンでの所属:プリズマリ

 ダニエル・ズーはレア・カードのデザインにおける魔術師です。彼は、インスタントやソーサリーにキーワード能力を与える伝説のエルダー・ドラゴンのサイクル、その最初のバージョンを提案してくれました。また、『ストリクスヘイヴンの秘密』が求めていた、とびきりぶっ飛んだ2色のインスタントやソーサリーをデザインすることも恐れませんでした。新メカニズムで高レアリティのわくわくするカードを作れるか自信がないとき、私が真っ先に相談する相手がダニエルです。

ダン・マッサー/Dan Musser(展望デザイン)

 ストリクスヘイヴンでの所属:卒業済み!

 ダン・マッサーはプレイ・デザインでマネージャー兼デザイナーを務めていました。展望ファイルを埋め、カードのレートを調整するにあたって、彼は私の勉強仲間でした。私はダンから、セットをゼロから組み上げる方法について多くを学びました。それによって、リード・セット・デザイナーの役割へ、自信を持って踏み出すだけの経験を積むことができました(今年後半に皆さんにも見てもらうことになります)!

マーク・ローズウォーター(展望デザイン、先行デザイン・リード)

 ストリクスヘイヴンでの所属:プリズマリとシルバークイルの二重専攻

 マローと彼のチームは先行デザインで数多くのメカニズムを生み出しましたが、その中には私が即座に魅了された準備呪文も含まれていました。最初からこうした新規性があったおかげで、プレイヤーの期待に応えつつ、なおかついくつかのサプライズも備えたストリクスヘイヴン再訪とは何か、という点に集中することができました。マローはその豊富な経験によって、このバランス感覚を見事に導いてくれました。そして、私にとって初めての再訪セットにおける素晴らしい師でもありました。

ローレン・ボンド/Lauren Bond(展望デザイン)

 ストリクスヘイヴンでの所属:シルバークイル

 ローレンは『ストリクスヘイヴンの秘密』のナラティブ・デザイン・リードでした。『Reality Fracture』(邦題未発表)へと至る物語の筋道がクリエイティブ面で発展していく中、彼女は我々と協力し、このセット単体でも十分に成立し、しかも次に向けた土台にもなるセットになるよう見届けてくれました。アルケヴィオスが学園の壁の外側へとどのように広がっていったか、私はこの様子が大好きです。そしてそれは、ローレンと彼女のチームの功績によるところが大きいのです。

 以下の最後の3人の紹介文は、私、マーク・ローズウォーターによるものである。

マーク・ゴットリーブ(先行デザイン)

 マークは何年も前、編集者としてウィザーズに入社したが、すぐにデザイナーへと転身した。彼は『ミラディン包囲戦』、『ギルド門侵犯』、『統率者(2013年版)』、『タルキール龍紀伝』、『霊気紛争』、『ニューカペナの街角』、『ジャンプスタート2022』、『カルロフ邸殺人事件』、『ローウィンの昏明』など、数多くのセットでリードあるいは共同リードを務めてきた。私はいつも、自分のデザイン・チームにマークがいることを嬉しく思う。彼は非常に分析的な頭脳を持ち、常に問題へ独自の視点から取り組むからである。

JC・タオ/JC Tao(先行デザイン)

 私はJCと『Unfinity』で一緒に仕事をした。あれは私が初めてセット・デザイン・チームを率いたときであったため、プレイ・バランス面で彼に大いに頼った。我々は先行デザインで準備呪文に取り組み始めていたので、追加の呪文を内蔵したカードのバランスをどう取るかを考えるにあたり、プレイ・バランスの経験を持つ人物がいるのはありがたかった。

ジェイコブ・ムーニー/Jacob Mooney(先行デザイン)

 ジェイコブはカジュアル・プレイ・デザイン・チームに所属していた。ソーシャル・プレイはこのゲームの重要な一部である。したがって、新しいデザイン空間を探る際には、その視点を持つ人物がいることに価値がある。

『ストリクスヘイヴンの秘密』のノウハウ

 前回書いたように、オリジナルの『ストリクスヘイヴン:魔法学院』は、以前からデザインの中で温められていたさまざまなアイデアを実現する手段であった。このセットは大ヒットし、我々はかなり早い段階で再訪したいと考えていた。再訪までの最短間隔はだいたい5年であり、それも初訪問時に特に人気の高かった世界に限られる。

 再訪セットでは、オリジナルのセットにどれほど近づけるかの幅は様々である。『神河:輝ける世界』は、特にメカニズム面においてオリジナルからかなり離れたセットの一例である。『ラヴニカへの回帰』は、オリジナルにかなり近い形を保った再訪であった。先行デザインのごく初期から、我々は『ストリクスヘイヴンの秘密』が『神河:輝ける世界』よりも、『ラヴニカへの回帰』寄りの再訪になると分かっていた。

 再訪でいつもそうであるように、我々はまずオリジナルのセットが成し遂げていた主要な要素を確認することから始めた。


インスタントとソーサリーが重要
両面カード
対抗色の陣営
講義と履修
魔技
大学のマスコット・クリーチャー・トークン
ミスティカルアーカイブ

 我々は各項目を3つのカテゴリのいずれかに振り分けた。

1. 必須

 このカテゴリの要素は、ストリクスヘイヴンという世界の中核を成す要素である。ストリクスヘイヴンに再訪するなら、不可欠なものだ。

2. 検討枠

 このカテゴリの要素は『ストリクスヘイヴン:魔法学院』で概ねプレイヤーに好まれ、機能していた要素であるが、ストリクスヘイヴン再訪に必須というわけではない。

3. 不採用

 このカテゴリの要素は人気がなかったもの、あるいは再び持ち込む重要性を我々が感じなかったものである。

インスタントとソーサリーが重要

(必須)

 『マジック』には、アーティファクトを強くテーマにしている世界が数多くあり、エンチャントを強くテーマにした世界もいくつかあり、土地を気にかける世界も少しある。『ストリクスヘイヴン:魔法学院』はインスタントとソーサリーを重視したセットとして知られていた。そしてこれは、我々が世界全体の軸として頻繁に据えるテーマではない。そのため、これはアルケヴィオスおよびストリクスヘイヴンのアイデンティティのかなり中核にある。

両面カード

(不採用)

 『ストリクスヘイヴン:魔法学院』は両面カードでいくつかの新しいことをしていたが、それらはセットの見どころからはほど遠かった。確かに、デッキ内のインスタントやソーサリーの枚数を増やす一つの手段にはなっていたが、同時に複雑さも持ち込んでいたし、プレイヤーが期待する要素でもないと我々は考えた。

対抗色の陣営

(必須)

 「インスタントとソーサリーが重要」と同様に、対抗色の大学はストリクスヘイヴンの象徴的な要素である。確かに、アルケヴィオスの他の地域を訪れることはできる(実際、このセットでは前回よりもそこを多く扱っている)が、学校がセットの中核でない場合、セットの名前にストリクスヘイヴンを入れるのは難しい。

講義と履修

(検討枠)

 「インスタントとソーサリーが重要」というテーマの課題の一つは、インスタントやソーサリーの開封比を意味ある水準まで十分に高める手段を見つけることである。『ストリクスヘイヴン:魔法学院』では、そのための手段のひとつが講義と履修であった。多くの議論の末、展望デザイン・チームは、これは「やってもよい」ものではあるが、「必ずやるべき」ものではないと判断した。履修メカニズムは機能させるためにかなり多くの構造的支援を必要とし、このセットにはすでにバランスを取るべき要素が十分すぎるほどあったからである。また、セットに履修がなくても、講義をインスタントやソーサリーのサブタイプとして扱うことはできると気づいた。そしてもちろん『マジック:ザ・ギャザリング | アバター 伝説の少年アン』が講義を使っていることは把握していた。

魔技

(検討枠)

 『ストリクスヘイヴン:魔法学院』のデザインでは、インスタントやソーサリーを重要にする方法はそれほど多くない、ということに気づいた。この2つのカード・タイプは戦場に出ないため、これらと相互作用する手段も少なくなる。魔技は手近な答えであり、単にこれらが唱えられたりコピーされたりすることを参照するだけでよかった。我々は別の選択肢も探すつもりであったが、少なくとも検討しないわけにはいかないほど、魔技は自然な候補であった。

大学のマスコット・クリーチャー・トークン

(検討枠)

 「インスタントとソーサリーが重要」というテーマを成立させるため、我々が使ったもうひとつの工夫は、通常より多くのトークン生成呪文を作ることであった。これらのカードはクリーチャーとして数えられつつ、インスタントとソーサリーの開封比も押し上げる。さらに、各学科が独自のクリーチャー・トークンを持つことで、学科ごとの差別化にも大きく貢献していた。我々は別のクリーチャー・トークンを探ることにも興味があり、いくつかは入れたいとかなり強く考えていたが、必須ではなかった。

ミスティカルアーカイブ

(必須)

 『ストリクスヘイヴン:魔法学院』最大級の成功要因のひとつが、インスタントとソーサリーのボーナス・シートであり、これらすべてに新たで風味豊かなアートが用意されていたことである。我々には、この人気要素なしのストリクスヘイヴン再訪は想像できなかった。採用しない可能性についても話し合いはしたが、誰もがこれを期待するだろうという事実に何度も立ち返ったし、ない場合はストリクスヘイヴンのファンにとって大きな失望になるはずである。

 つまり、最終的に3つのカテゴリは以下のようになった。

必須


インスタントとソーサリーが重要
対抗色の陣営
ミスティカルアーカイブ

検討枠


講義と履修
魔技
大学のマスコット・クリーチャー・トークン

不採用

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 我々には答えを出さなければならない大きな問いが2つあった。

 セットの構造をどうしたいのか? 『ストリクスヘイヴン:魔法学院』は他の陣営セットとは異なる作り方をしていた。それを繰り返したいのか?

 我々は「インスタントとソーサリーが重要」なセットを作ろうとしている。このテーマを成立させるために、どのツールを使うつもりなのか?

 オリジナルの『ラヴニカ:ギルドの都』は、現代的な陣営セットの最初の例であった。このセットでは、各陣営にその陣営だけが使う固有のキーワード能力が与えられた。『ストリクスヘイヴン:魔法学院』はこのモデルから離れていた。各陣営ごとにメカニズムを持たせる代わりに、全陣営が共通して使う複数のメカニズムを持っていたのである。陣営の違いは、どのメカニズムを使うかではなく、セット内の共有メカニズムを「どう使うか」によって表現されていた。

 『ストリクスヘイヴンの秘密』の先行デザイン・チームと展望デザイン・チームは、この構造を繰り返すべきか、またはより伝統的な陣営構造を使うべきかについて多くの時間を費やして議論した。展望デザイン・チームは、『ストリクスヘイヴン:魔法学院』の構造を再利用することを決めた。この決定はセット・デザインで変更されることになるが、それについては次回触れよう。

 我々は、インスタントやソーサリーを参照する魔技以外のメカニズムも長い時間をかけて探ったが、最終的には魔技が我々の望みを最もよく捉えていると判断した。また、講義と履修についてもかなりの時間をかけて話し合った。我々は何か別のことを試したいと思っていたが、講義だけを使う可能性についても探るつもりでいた。

 最終的に、我々が求めていたのは5つの陣営すべてにまたがって使える「インスタントとソーサリーが重要」テーマを成立させる、派手なメカニズムであった。ただし、それは各陣営が異なる形で使えるものでなければならなかった。大学ごとの差異を際立たせられることが重要だったのである。

 話を続ける前に、『ストリクスヘイヴン:魔法学院』の展望デザイン提出ファイルから、ひとつ改めて紹介しておきたいものがある。私は2021年に、自分の解説付きでこの文書を公開した(その1、その2)。


巻物(巻物はアーティファクト・トークンである。これを生け贄に捧げて、指定された名前のインスタントやソーサリーを唱えることができる。)

〈野生の公証人〉

{3}{G}{U}

クリーチャー ― 人間・ドルイド

1/1

瞬速

[カード名]が戦場に出たとき、対象のインスタント呪文かソーサリー呪文1つを追放する。追放された呪文の巻物・トークンを1つ生成する。

{T}:好きな色1色のマナ1点を加える。

巻物は、その中にインスタントやソーサリー呪文を収めたアーティファクト・トークンである(まさに巻物のフレイバーそのものである)。このアーティファクトを生け贄に捧げることで、その呪文をそのマナ・コストを支払って唱えられる。その呪文は、実際にあなたが唱えたかのように扱われるため、たとえば魔技を誘発させたり、コピーされたり、打ち消されたりする。アンコモンには、既存の呪文があらかじめ封入された巻物を伴うクリーチャーのサイクルがある(その呪文はどれも、有名な『マジック』の呪文である)。レアには、さまざまな方法で巻物を生成できる2色サイクルとアーティファクトがある。巻物の意図は、低い開封比と高レアリティ帯で登場する、派手で新しい要素にすることであった。

セット・デザインの過程で削除されたものの中で、これが私にとって最も惜しかったメカニズムである。非常にフレイバー豊かであり、刻印以外では我々がほとんど手をつけてこなかった空間で遊んでいた。このコンセプトがミスティカルアーカイブというアイデアにつながったのだと、私は信じたい。ミスティカルアーカイブはこのセットへの素晴らしい追加要素である。私はこのアイデアを心の引き出しにしまっておき、うまく当てはまる未来のセットが見つかるかどうかを見てみるつもりである。

 世界に再訪するときに我々ができることの一つは、前回やれなかったアイデアを掘り起こすことである。ストリクスヘイヴンにおいて、それは巻物であった。私は、特定のカードに呪文が仕込まれているという発想に強く惹かれていた。それらは唱えることで魔技や、インスタントやソーサリーを参照するさまざまなメカニズムを誘発できるインスタントやソーサリーになり得た。『ストリクスヘイヴンの秘密』の先行デザイン・チームも展望デザイン・チームも、このアイデアにかなり興奮していた。

 我々が「準備呪文」と呼んでいたもの(これは展望デザインから引き継いだ名前である)への最初の試みは、カードを唱えたとき、その中に呪文が仕込まれる、というカードであった。それらは消尽能力のように機能した(つまり一度しか使えないということだ)が、同時に魔技を誘発させる実際の呪文でもあった。我々の当初の目標は、既存の『マジック』の呪文だけを使うことであった。しかし開発を進めるにつれ、これは制約として大きすぎると分かった。準備呪文はカード上に印刷されなければならないため、文章量が過剰でないシンプルな効果が必要だったのだが、そのようなものは思うほど多くない。高レアリティで派手な再録呪文を使ったものをいくつか作れると判断したが、低レアリティの準備呪文については、我々が必要とする効果を何でもできるようにした。

 また、準備呪文をデザインする中で我々が発見したもう一つの点は、準備呪文を得るために条件を設ける必要があるということであった。確かに、中には戦場に出るだけで呪文を唱えられるクリーチャーもあり得る。だが、一手間かけさせるべきものもある。これのおかげで、より派手な準備呪文を作れるようになった。さらに、一度条件を作ってしまえば、カードにその準備呪文を再準備させ、準備呪文を複数回唱えられるようにもできる。(クリーチャーが再び準備状態になるには、その前に準備呪文を唱えなければならない。)どのクリーチャーが最初から準備されており、どのクリーチャーがゲーム中の行動によって準備状態になるかを我々が制御できるため、準備呪文を一度だけ使わせるのか、それとも繰り返し使わせるのかも制御できた。この柔軟性が、このメカニズムを機能させるうえで重要であった。

 本日のプレビュー・カード2枚は、どちらも準備呪文を持っており、しかも両方が過去の象徴的な既存呪文を使っている。まず最初は《》である。

クリックして「調和したトリオ」を表示


 

 《》は『アイスエイジ』――『マジック』6番目のエキスパンション――に収録されたコモンであった。元々は《》を弱体化した形としてデザインされたが、その後、使用可能なあらゆるフォーマットで定番カードとなった。《》は《》を繰り返し唱えさせてくれるが、それにはきちんとした代償がある(クリーチャー3体をタップする必要がある)。

 2枚目のプレビュー・カードは《》だ。

クリックして「豊穣の名誉教授」を表示


 

 《》は、象徴的な『アルファ版』のインスタントやソーサリーを準備呪文として持つ、神話レアのクリーチャー・サイクルの一部である。《》は、墓地から好きなカードを回収できる最初のカードであった。しばらくの間は制限カードでもあり、多くのフォーマットで使われてきた。《》 は、これをプレイしたときに《》を1回プレイする権利をくれる。さらにゲーム後半には追加で得られる。

 準備呪文は製品版まで到達した。しかし、提出されたが最終セットには入らなかった要素はいくつもあった。

魔技

 当初、我々は魔技をかなり積極的に使っていた。すべての陣営に登場していたが、その陣営のアーキタイプのプレイ・パターンに合う形で使われていた。来週話すように、魔技は姿を消すことになるが、その代わりに、インスタントやソーサリーがプレイされたことを参照する他のさまざまなメカニズムに置き換えられた。

加点課題

 「加点課題/Extra Credit」は、「これがこのターン最初に唱えた呪文でなかったなら」という条件でボーナスを与える能力であった。我々が興味を持っていたことの一つは、呪文をプレイすることへの報酬を別の方法で見つけることであった。ドラフトの定番アーキタイプのひとつに、「2つ目の呪文が重要」というものがあり、2つ目の呪文を唱えることに報酬を与えている。加点課題はその変形版である。単に2つの呪文を唱えてほしいのではなく、それ自身がそのターン最初の呪文ではない形で唱えられることを求める。そうできれば、ボーナスが得られるのである。

 ここで我々は講義を使ってみた。加点課題を持つ呪文はすべて、講義というサブタイプを持つインスタントやソーサリーであった。セットに履修を入れる予定はなかったが、講義そのものは『ストリクスヘイヴン:魔法学院』と互換性を持たせたかったのである。世界に再訪するとき、我々は再訪セットのカードが最初の訪問時のカードとうまく一緒に使えるようにしたいと考える。

 また加点課題のもうひとつ気に入っていた点は、「より高い点数を目指す」フレイバーであった。これは、ゲームプレイで表現できる学園もののクールなトップダウンの定番要素に感じられた。

ドローン・トークン

 このトークンは「このクリーチャーを生け贄に捧げる:{C}を加える。このマナはインスタント呪文かソーサリー呪文を唱えるためにしか支払えない。」を持つ0/1のアーティファクト・クリーチャーであった。宝物はゲームへの追加要素として人気を証明しているが、開発部ではしばしば「宝物は好きな色のマナではなく無色マナを生み出すべきだったのではないか」と議論になる。そこで我々は、{C}マナを生むために生け贄に捧げられる新たなアーティファクト・トークンを試してみることになった。ドローンは『エルドラージ覚醒』の中核クリーチャー・トークンであったエルドラージ・落とし子・トークンから着想を得ている。これは主に青赤のプリズマリ大学を助けるためにデザインされていたため、生み出されるマナはインスタントとソーサリーにしか使えなかった。

クラス

 クラスは『フォーゴトン・レルム探訪』で初登場したエンチャントのサブタイプであり、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』のさまざまな職業クラスを表現していた。『ブルームバロウ』ではアニマルフォークたちのさまざまな技能を表すために使われた。『マジック:ザ・ギャザリング | ミュータント タートルズ』では、さまざまなタートルの異なる性質を表していた。

 実際の大学の授業を表現するためにクラスを使うのは面白い探求空間に思えたため、我々は展望デザインでたくさんデザインした。残念ながら、それらはセット・デザインで他の要素のための場所を空けるべく外されてしまったが、統率者デザイン・チームは統率者デッキの中に2枚を入れることに成功した。

授業終了

 本日はここまでである。言うまでもなく、展望デザイン提出から最終ファイルまでの間に多くのことが変わった。来週はセット・デザイン・チームと統率者デザイン・チームを紹介し、『ストリクスヘイヴンの秘密』のセット・デザインを追っていく。いつものように、本日の記事についての感想でも、今日話した内容のどれについてでも、『ストリクスヘイヴンの秘密』全体についてでも、どんなフィードバックでもぜひ聞かせてほしい。メールやソーシャル・メディア(X、Tumblr、Instagram、Bluesky、TikTok)を通じて(英語で)送ってもらえると幸いだ。

 来週はその2でまた会おう。

 それまで、あなたに語りかけてくるストリクスヘイヴンの学科が見つからんことを。


(Tr. Ryuki Matsushita)

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