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 ゲーミングノートPCは高価だ。ディスクリートGPUを搭載し、ハイリフレッシュレートのディスプレーを搭載しているぶん、一般的なノートPCより割高な価格設定とならざるを得ない。

 そこで今回レビューするのが、手の届きやすい価格設定が魅力の最新ゲーミングノートPC「TUF Gaming A14」だ。ディスクリートGPUに、NVIDIAが発表したばかりのエントリークラス「GeForce RTX5050 Laptop GPU」を採用する。今回の14型は23万9800円。さらに、16型モデルであれば20万9800円で購入可能なのである。

 RTX5050で14型、16型、18型ディスプレーを搭載する3製品4モデルのスペックを解説したのち、ASUSから借りた試用機の使い勝手、パフォーマンスについて徹底チェックしていこう。

RTX5050搭載で
14型、16型、18型をラインアップ

 

 「TUF Gaming A14」(FA401UH)はOSに「Windows 11 Home」、プロセッサーに「AMD Ryzen 7 260」、ディスクリートGPUに「NVIDIA GeForce RTX 5050 Laptop GPU」(最大105W)を採用。メモリーは32GB(LPDDR5X-7500)、ストレージは512GB(PCIe Gen4 x4接続SSD)が搭載されている。

 本製品には、16型、18型ディスプレーを搭載する兄弟モデルが3機種ある。プロセッサー、ディスクリートGPU(最大105Wまたは最大115W)は同じだが、画面サイズ、メモリー、ストレージ容量、テンキーの有無などが異なる4モデルから好みのマシンを選択できるわけだ。

・ASUS TUF Gaming A18 FA808UH
「FA808UH-R7R5050」(25万9800円)
Ryzen 7 260/RTX 5050(最大115W)/RAM32GB(最大64GB)/SSD512GB/18型(1920×1200ドット,144Hz)

・ASUS TUF Gaming A16 FA608UH
「FA608UH-R7R5050」(23万9800円)
Ryzen 7 260/RTX 5050(最大115W)/RAM32GB(最大64GB)/SSD512GB/16型(1920×1200ドット,165Hz)

「FA608UH-R7R5050EC」(20万9800円)
Ryzen 7 260/RTX 5050(最大115W)/RAM16GB(最大64GB)/SSD1TB/16型(1920×1200ドット,165Hz)

・ASUS TUF Gaming A14 FA401UH
「FA401UH-R7R5050」(23万9800円)
Ryzen 7 260/RTX 5050(最大105W)/RAM32GB(最大32GB)/SSD512GB/14型(2560×1600ドット,165Hz)

 「TUF Gaming A14 FA401UH」のスペック解説に戻ろう。ディスプレーは14型2.5K液晶で16:10、2560×1600ドット、165Hz、3ms、100% sRGB、非光沢を搭載。ディスプレー上部には顔認証対応の207万画素赤外線(IR)カメラ、アレイマイクが内蔵されている。

 インターフェースはUSB4(Type-C、PD、映像出力対応)、USB 3.2 Gen2 Type-C(映像出力対応)、USB 3.2 Gen2 Type-A、HDMI、microSDメモリーカードスロット、3.5mmコンボジャックを用意。ワイヤレス通信はWi-Fi 6E、Bluetooth 5.4をサポートしている。ちなみに16型、18型には有線LAN(1000BASE-T)×1、USB 2.0が追加で搭載されている。

 「TUF Gaming A14 FA401UH」のサイズは311×227×16.9~19.9mm、重量は約1.46kg。バッテリーは73Whを搭載。急速充電に対応しており、30分で50%まで充電可能。バッテリー駆動時間は非公表だ。

ゲームだけでなく
テキスト入力も快適にこなせるキーボード
 

 本製品のキーボードは、キーピッチは実測19mm、キーストロークは1.7mm。タッチパッドは126.2×77.67mmのスペースが確保されている。

 英語キーボードのキーボードパネルを使用しているので、一部キーが密着しているが、「\」キー以外は等幅に揃えられており、配列自体は素直だ。

 キーボード面の剛性は高く、打鍵感は良好。またタッチパッドのクリック感も上質だ。ゲームだけでなく、大量のテキスト入力も快適にこなせるキーボードとである。

 ディスプレー上部には顔認証対応の207万画素赤外線(IR)カメラが内蔵されている。Windows 11の「カメラ」アプリで撮影したところ、室内灯下でも明るく撮影できるが、ややノイズが多い。

 ウェブカメラがRGBとIRのハイブリッドタイプなので、精細さや感度はRGBカメラとIRカメラが独立しているウェブカメラには及ばない。とは言えビデオ会議用途であれば実用上十分な画質である。

スペックではRTX5050はRTX5070の55%だが
ベンチマークでは80%を超える性能を発揮

 

 最新の「NVIDIA GeForce RTX5050 Laptop GPU」を搭載する「TUF Gaming A14 FA401UH」はどのぐらいのパフォーマンスを発揮するだろうか。

 今回は、
「AERO X16」
Ryzen AI 7 350/GeForce RTX5070

「ROG Strix G16 G614FR」
Ryzen 9 9955HX3D/GeForce RTX5070Ti

「Alienware Area-51」
CoreUltra 9 275HX/GeForce RTX5080

と比較してみよう。

 CPUベンチマーク「CINEBENCH R23」のCPU(Multi Core)は17128pts、CPU(Single Core)は1768pts、「CINEBENCH 2024」のCPU(Multi Core)は956pts、CPU(Single Core)は102ptsとなった。

 TUF Gaming A14が搭載するRyzen 7 260は、8コア、16スレッド、5.1GHz、45W(35~54W)動作のプロセッサーだ。CPU性能自体は「Ryzen AI 7 350」と同等だ。

 さて、RTX5050の実力はどうだろうか。「3DMark」のPort Royalは6155、Time Spyは10244、Fire Strikeは25185、Wild Lifeは57882だった。

 さらに「ファイナルファンタジーXIV:暁月のフィナーレベンチマーク」(1920×1080ドット、標準品質、ノートPC)のスコアは19296(非常に快適)、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK ver 1.3」(標準品質、1920×1080ドット、フルスクリーン)のスコアは13946(非常に快適)となった。

 3DMarkについては、RTX5050搭載のTUF Gaming A14はGeForce RTX5070搭載機の79~113%のパフォーマンスを発揮した。平均すると約85%の性能だ。FFベンチでも平均83%の値が出ている。

 GPUとしてのスペックは下記のとおりで、AI TOPS値、CUDAコア数ともに、RTX5050はRTX5070の55%の性能となっているが、上述の通り、ベンチマークテストの結果では80%を超えている。

 また、RTX5070TiとRTX5080とのスペック比では、RTX5050は44%と33%だが、ベンチマークテストでは50%を超えており、TUF Gaming A14はRTX5050の性能を十二分に引き出したマシンといえるだろう。

 もちろんディスクリートGPU非搭載機より2~3倍のスコアを記録しているので、多くの3Dゲームを快適にプレイできるはずだ。

 ストレージはPCIe Gen4 x4接続SSD「WD PC SN5000S SDEQNSJ-512G-1002」を搭載しており、「CrystalDiskMark」のシーケンシャルリード(SEQ1M Q8T1)は6318MB/s、シーケンシャルライト(SEQ1M Q8T1)は4221MB/sとなった。PCIe Gen4 x4接続SSD搭載機としては、高めのスコアを発揮している。

 バッテリー駆動時間については、「Armoury Crate」のオペレーティングモードを「Windows」、「電源モード」を「バランス」、ディスプレー輝度を40%に設定し、「PCMark 10 Modern Office Battery Life」を実行したところ9時間10分となった。ゲーミングノートPCではあるが、モバイルノートPCとして活用できるスタミナ性能を備えている。

3Dゲームやクリエイティブ系アプリを快適動作
モバイル用途にも活用できる

 

 「TUF Gaming A14 FA401UH」は、Ryzen 7 260とGeForce RTX5050を搭載したゲーミングノートPCだ。エントリークラスということで、上位のディスクリートGPU搭載機より3Dグラフィックス性能は低めだが、最新3Dゲームもグラフィック品質を調整すれば快適に動作させることが可能だ。

 また今回の14型モデルは311×227×16.9~19.9mm、約1.46kgと、ゲーミングノートPCとしては薄型、軽量であり、バッテリーベンチマークも9時間10分という好成績を収めている。

 3Dゲームやクリエイティブ系アプリを快適に動作可能で、モバイル用途にも活用できるゲーミングノートPCを探しているのであれば、今回の「TUF Gaming A14 FA401UH」は有力な選択肢である。

発表されたノート用「RTX5050」を初ベンチしたら爆速で超お買い得だった!! ゲーミングノートPC「TUF Gaming A14」実機レビュー

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