広尾晃の野球ビジネスモデル考察
![]()
著者フォロー
フォロー中
2026.5.11(月)
ゲーム後にタッチを交わすホワイトソックス・村上宗隆(右)とブルージェイズ・岡本和真(写真:共同通信社)
今季のMLBは、投手以上に日本人打者の活躍が目を引いている。特に今季加入の村上宗隆と岡本和真は、ともにすでに二桁本塁打をクリア。2001年にイチローがシアトル・マリナーズに移籍して以来、今年で25年が経つが、MLBでこれほど多くの日本人打者が活躍したシーズンはかつてなかった。
シーズンはまだ序盤だが、今季の「異変」について考えてみよう。
MLBに移籍すれば「NPB時代より打撃成績が落ちる」が常識
日本人打者最初のメジャーリーガー、イチローは3000本安打を打ち、2025年にMLBの野球殿堂入りした。日米ともに空前の成績を残した。
しかし、それ以降の日本人打者で、NPB時代に匹敵するような成績を残した選手は、ただ1人の例外を除いて皆無だった。
「例外」とは、言うまでもなく大谷翔平だ。彼の打撃成績は、NPB時代から飛躍的に向上している(MLBは2026年5月5日時点)。
NPB時代とMLB時代の打撃成績を、「打率」と「OPS」、「本塁打率」の数字に注目して比較してみたい。「OPS」は出塁率+長打率で算出し、数値が高いほど打席あたりでチームの得点増に貢献していることを示す。「本塁打率」は打数÷本塁打数で算出し、数値が小さいほど本塁打を打つ頻度が高いことを示している(*NPBの成績は、MLBから復帰後の成績も含む通算)。
・大谷翔平(日本ハムから2018年MLB移籍)
NPB時代 打率.286 OPS.858 本塁打率21.56
MLB時代 打率.280 OPS.952 本塁打率13.48
打率こそやや低下しているが、打者にとって最重要の指標とされるOPSはMVP級とされる.900をオーバーしている。本塁打率は60%もアップしている。
あのイチローでさえも数字的にはMLB時代はNPBよりも下落している。
・イチロー(オリックスから2001年マリナーズに移籍)
NPB時代 打率.353 OPS.943 本塁打率30.67
MLB時代 打率.311 OPS.757 本塁打率84.91
WACOCA: People, Life, Style.