英霊来世(えいれいらいず)は、平成22年(2010)に特攻隊や大東亜戦争で戦った日本人の心を唄う、衝撃の愛国ラップユニットとしてデビューした。
齋藤俊介を中心とするユニットは、戦後60年特別企画として靖国神社が 「日本が好きになる歌」をテーマにオリジナル楽曲を募集した時に誕生した。
数多くの応募作品の中で審査員のつのだひろから大いに注目され優秀作品賞に輝いた。そして、オリジナルレーベルのCDデビューも果たした。
デビュー以来、彼らを高く評価しているのは、デビューアルバムに収録された「まもるべきもの」https://www.youtube.com/watch?v=IBA6BW8ZRgg が、戦後空間の日常性に刃を突き付けた、ラディカルなメッセージソングの名曲だからである。
また、平成28年(2016 ) にリリースされた「約束」も美しいバラードで、靖国神社の秋の慰霊イベントのテーマ曲に採用された。
静的で情感的なメロディーに、戦争を戦った父母、祖父母、曽祖父母の世代へ寄り添う気持ちと、畏敬と感謝の想いが込められている。しかも同時に、戦没者への鎮魂の中に戦後70年の若い世代による未来への責任、覚悟も示されている。
なお、この動画に使用した画像は、私がこの15年で折に触れて靖国で撮った写真を使用した。
※以下平成30年(2018)4月16日追記
ところで、今年の4月4日に超人気グループ、ゆずがリリースした「BIG YELL」というアルバム所収の「ガイコクジンノトモダチ」https://www.youtube.com/watch?v=12Gc6vuEzUc&t=4s という曲が話題になっている。何やら偏狭な考えに固執した時代遅れのいわゆるサヨクという人たちが文句を言っているというのだ。
それで聴いてみたら、凄く素直でいい歌だった。驚いたのはこの歌に難癖をつけ、政治的な意味合いで断じる人がいることだ。それだけ日本から〈常識〉が失われていること、息苦しい全体主義の情報統制の臭いを感じたことに恐怖を覚えた。
英霊来世の直截的なメッセージソングに比べれば、ゆずのその歌は、本当にささやかな、控え目なメッセージというか、現在の日本社会への疑問をそっと小鳥のようにさえずった歌だ。
そんな歌を問題視する危険な全体主義者が、平気な顔をして公共放送のNHKに出演する状況は、日本の異常さを物語っている。英霊来世は正面から力強く、ストレートに日本の危機的状況をメッセージソングにする。一方、ゆずは平成30年の日常性を素材にした小鳥のようなさえずりで日本の異常な状況を照らし出してくれた。性格も知名度も全く異なった二つのミュージシャングループが、それぞれ全く別のアプローチで現代を歌い、同じ問題を剔抉してくれた。(西村幸祐)
「約束」歌詞 作詞・作曲/英霊来世 編曲/DELA
あの坂の上 あなたに会いに行こう
いつか約束をしたから
時間を越えて 悲しみも超えて
きっと ここでつながれるから
澄み渡る空の青さと
白い真っ直ぐな石畳
舞い散る桜 吹き抜ける風
感じる あなたの温もりを
ああ 何も知らなかった
ああ 知ろうともしなかった
ああ 「後に続くを信じる」と
そう言って旅立った あなた達に応えたい 今
靖国へ行こう あなたに会いに行こう
ありがとう 伝えたいから
いつも いつでもここで
僕たちを 見守ってくれているから
教えて欲しい あなたに
昔どんなことがあったのか
あなたの気持ち あなたの想い
受け取って伝えなきゃ ぼくたちが
ああ 何もできなかった。
ああ しようともしなかった
ああ 僕に何が出来るのだろう
そう言ってあきらめて
言い訳ばかりしていた
だから
靖国へ行こう 靖国で会おう
あの約束を 果たしたいから
時間を越えて 悲しみも超えて
ずっと 繋がっているから
ああ あなた達の想いを
ああ 無駄には出来ないから
生きるよ 繋げていくよ
精一杯歌うよ こんどこそ 負けないよ
だから
僕にも出来ること できるだけやります
それしか 今は言えないけれど
もう少しだけ見守って下さい
ごめんなさい そしていつもありがとう
靖国へ行こう 皆で行こう
ありがとう 伝えに行こう
僕達の為に 明日の為に
日本を 護ってくれたから
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