ある夜、警察庁内に何者かが忍びこみ、機密データを閲覧していた。これを察知していた安室透や風見裕也をはじめとする公安警察は忍びこんでいた女と対峙し、対決するも警察庁内から逃げられてしまう。車で逃走する女を追う安室、そしてFBIの赤井秀一を加えた三者によるカーチェイスが繰り広げられる。女は逃げながらも「ノック[注 8]はスタウト、リースリング、アクアビット。あなたが気にしていたキール、バーボン」とのメールを誰かに送信していた。赤井は女の進路を先読みし、車のタイヤを撃ちぬき、橋の下に落下させて爆発に至るが、捕縛するには至らなかった。
一方、カーチェイスから命からがら逃げのびた女は、東都水族館の多色ライトを目撃すると同時に気を失ってしまう。
翌朝、謎の爆発事件がニュースで報道される中、コナンと少年探偵団一行はリニューアルオープンの日を向かえた東都水族館を訪れていた。コナンたちはそこで記憶を失ったオッドアイの女に遭遇する。コナンはガソリンの臭いや割れた車のフロントガラスの破片などから昨夜の爆発事件との関連を疑い、警察に連絡を取ろうとするも、記憶を失った女に拒否されてしまう。そこで彼女を知る人物を探すため東都水族館で、情報収集を開始する少年探偵団であったが、歩美、光彦、元太の3人は捜査もそっちのけでダーツをするなど謎の女と遊んでいた。
時を同じくして、黒の組織の一員であるベルモットは誰かを探していた。なんと探していたのは少年探偵団と行動を共にしていた謎の女だった。
東都水族館で情報収集を続けるコナンと灰原だったが、そのころ阿笠博士と少年探偵団の3人、謎の女はリニューアルの目玉のひとつである世界初の二輪式観覧車の列に並んでいるところだった。ベルモットはその途中で謎の女に声をかけるが、謎の女は身に覚えがなく、そのまま観覧車へと向かっていく。道中でコナンたちを見つけた元太は身を乗り出して、そのまま地上へ落下してしまうが、謎の女は元太を助けるために自ら飛び降り、人間離れした身のこなしで無事に元太を救出する。異なる目の色、ダーツの腕前、そしてその身体機能から、灰原は記憶喪失の女が組織のNo.2であるラムではないかと疑う。ラムの素性は謎が多く、このままでは皆が危ないと心配するが、歩美たち3人と謎の女は再び観覧車に向かい、既に乗った後だった。その観覧車の上空で謎の女が苦しみだし、「ノックはバーボン、キール、スタウト、リースリング、アクアビット…」と呟く。歩美から連絡を受けたコナンは謎の女が言った「スタウト、リースリング、アクアビット」という言葉から、彼女が組織に関係していることを確信する。そして、謎の女はそのまま警察病院へと運ばれていく。
一方、組織のコルン、キャンティ、ジン、ウォッカは世界各地でスタウト、リースリング、アクアビットを次々と射殺していく。そして残るノックを始末するため、面々は日本へと乗り込む。疑われている安室と水無怜奈は拘束されるが、ジンによって処刑される寸前で、コナンと赤井の機略により一命を取り留める。その直後、ラムからの命令を受けたジンはバーボンたちの処刑を中断し、組織の一員である謎の女の奪還へと向かうのだった。

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