東映アニメーション<4816>は、5月16日、2025年3月期の連結決算を発表、「ドラゴンボール」シリーズや「ワンピース」の海外配信権販売・国内外の版権事業、「スラムダンク」「ゲゲゲの鬼太郎」の国内配信権販売が業績をけん引し、通期として過去最高業績を更新した。

売上高1008億3600万円(前々期比13.7%増)
営業利益324億3200万円(同38.8%増)
経常利益331億8800万円(同25.5%増)
最終利益236億2300万円(同25.7%増)

各セグメントごとの状況は以下のとおり。

①映像製作・販売事業 売上高373億2300万円(前々期比7.2%増)、セグメント利益103億7900万円(同51.9%増)
劇場アニメ部門では、前年度からの継続公開となった映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」(2023年11月公開)、「映画おしりたんてい さらば愛しき相棒(おしり)よ」(2024年3月公開)に加え、8月に映画「THE FIRST SLAM DUNK」(復活上映)、9月に映画「わんだふるぷりきゅあ!ざ・むーびー!」、10月に映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 真生版」、3月に「映画おしりたんてい スター・アンド・ムーン」を公開した。前年同期に公開した映画「THE FIRST SLAM DUNK」程には至らず、大幅な減収となった。

テレビアニメ部門では、「ドラゴンボールDAIMA」「ワンピース」「わんだふるぷりきゅあ!」(2025年2月より「キミとアイドルプリキュア♪」)、「魔法つかいプリキュア!!~MIRAI DAYS~」「科学×冒険サバイバル!」「逃走中 グレートミッション」「おしりたんてい」「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」「ガールズバンドクライ」の9作品を放映した。前年同期と比較して放映作品話数が増加したことなどから、増収となった。

コンテンツ部門では、映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」のブルーレイ・DVDが好調に推移したものの、前年発売の映画「THE FIRST SLAM DUNK」のブルーレイ・DVD程には至らず、前年同期と比較して大幅な減収となった。

海外映像部門では、前年同期好調に稼働した映画「THE FIRST SLAM DUNK」の海外上映権販売の反動減があったものの、「ワンピース」「ドラゴンボール」シリーズの海外配信権販売が好調だったことに加え、サウジアラビア向けテレビアニメ作品の納品により、前年同期と比較して大幅な増収となった。

その他部門では、映画「THE FIRST SLAM DUNK」、映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」をはじめ、国内の映像配信権販売が好調に稼働したことから、前年同期と比較して大幅な増収となった。

②版権事業 売上高505億8200万円(同27.5%増)、セグメント利益259億2400万円(同36.8%増)
国内版権部門では、「ドラゴンボール」シリーズのゲーム化権販売、商品化権販売や、「ワンピース」の商品化権販売が好調に稼働したことから、前年同期と比較して大幅な増収となった。

海外版権部門では、「ワンピース」や「ドラゴンボール」シリーズ、「デジモン」シリーズの商品化権販売、「ドラゴンボール」シリーズのゲーム化権販売が好調に稼働したことから、前年同期と比較して大幅な増収となった。

③商品販売事業 売上高92億1100万円(同13.8%減)、セグメント利益6億5400万円(同64.1%減)
商品販売部門では、「ワンピース」と「プリキュア」シリーズのショップ事業が好調に稼働したが、前年同期に好調に稼働した映画「THE FIRST SLAM DUNK」の商品販売の反動減により、前年同期と比較して大幅な減収となった。

④その他事業 売上高43億1500万円(同10.0%増)、セグメント利益1億7600万円(同31.0%増)
その他部門では、催事イベントやキャラクターショーなどを展開した。「ワンピース」や「ゲゲゲの鬼太郎」の催事が好調に稼働したことから、前年同期と比較して増収となった。





■今期は減収減益を見込む


2026年3月期通期の連結業績予想は、以下のとおりで減収減益の見込み。

前期好調に稼働した大型劇場作品の配信権販売や、新作家庭用ゲームの反動減などがあり、減収減益の見通しとしたが、国内外ともに足元好調な事業環境である点は変わらないとしている。

売上高880億円(前期比1.8%減)
営業利益260億円(同19.8%減)
経常利益267億円(同19.5%減)
最終利益191億円(同19.1%減)


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