五:まだ午の刻には間があった。
雪あがりの午前の空は、みごとなほど晴れていた。天はあくまで碧色で、地は涯ない白さであった。それでも万一のために乾飯を腰につけ、磁石を前帯にはさんでいた。
『石狩川(いしかりがわ)』のあらすじ(内容)とは?
明治維新によって―官軍に降伏した岩出山藩主従は、家禄を1万5千石から65石に減らされ、路頭に投げ出されたも同然に。
家族のためにも昨日までの敵とみなしていた新政府に頭をさげ、活路を見出すために未開の地であった蝦夷地(北海道)へ開拓民として渡った。
厳しい自然という現実の中、石狩川流れる氷雪の原野へトウベツ(現・当別)へ移住するが・・・
明治維新期の北海道を描く歴史大河小説。
近代日本の幕開けの真実とは!?
明治維新によって、国を追われた侍たちは極北の地、北海道の未開拓の原野で何を考え、何を感じ、何を成し遂げたのか!?
石狩の開拓地をめぐる開拓使官吏との交渉、開拓資金や食糧を得るため請け負った困難な建設事業などが、北海道の過酷な自然を背景に格調高い筆致で描き出される。第1部が完成したところで作者は病没した。昭和の代表的な歴史小説である
著者:本庄睦男とは
1905~1939。北海道当別村に生まれる。1921年青山師範へ入学。卒業後教職につきながら、小説、教育や児童文学についての評論、童話などを手がける。1928年、前衛芸術家同盟をへて全日本無産者芸術連盟(ナップ)に参加。1930年明治小学校を免職され、プロレタリア文化、文学運動に専念。1932年、非合法下の日本共産党へ入党。ファッション化する時代の試練のもとでの屈折はあったが、作家同盟解散後も作家としての良心をまもりぬく。1939年、大作「石狩川」刊行二ヵ月後に病没(享年34歳)
二部、三部の構想もあったという『石狩川』は未完の作品である。
他に『白い壁』、『橋梁』などの作品がある。
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ちなみに、朗読のスピードについてですが、私の場合、敢えて早口で喋ってる感じで読んでおります。というのも、朗読って基本的に、すこ〜〜しスロー(遅)すぎやしませんか??というのがせっかちな自分の感想でして…
なので自分のチャンネルでは、なるべく目で文字を追う速度(早め)で
読めたらなと思いながら読んでおりますので、あしからず!