広瀬すず演じる“悦子”、二階堂ふみ演じる“佐知子”が初めて出会う『遠い山なみの光』本編映像【2025年9月5日公開】

広瀬すず演じる“悦子”、二階堂ふみ演じる“佐知子”が初めて出会う『遠い山なみの光』本編映像【2025年9月5日公開】

初めまして。この子底そこの橋で喧嘩しとったみたい。王勢の男ん子たち相手によ。 あなた子供の喧嘩見たことないの? でも霊の物騒家事件もあることですし気をつけた方が それはどう思う? でもお嬢さんの面倒場見とる女の人がおるとでしょ?川の向こうに住んどらすって聞いたけど相手にしないでくださらない。私たちこの辺りには誰も知り合いなんていない。 [音楽] 全部マリ子の作り話なの? あなたも母親になればでもこういうことに なれるわよ。 そう。 なんか余計な言葉してしもうたみたいで ごめんなさい。分かってもらえれば。 あなたどこの人? すいません。私そこの団地に住んどります。小方え越え子と申します。えつ子さん、お茶でもどう?ちょっと上がってきなさいよ。 甘が絶賛。 私さち子さんに言っとらんことなると 2つの時代に秘れた嘘。 私のせいなんです。 あんたのせいじゃない。 女たちの切なすぎる真実が明される。 遠い山波の光。 私たちも変わるとです。 感動のヒューマンミステリー。 [音楽]

1989 年にイギリス最高の文学賞であるブッカー賞、2017 年にノーベル文学賞を受賞し、二つの世紀を代表する小説家となったカズオ・イシグロの鮮烈な長編デビュー作『遠い山なみの光』を、『ある男』(2022年)で第46回日本アカデミー賞最優秀作品賞含む最多8部門受賞を果たした石川慶監督が映画化した『遠い山なみの光』が9月5日にTOHOシネマズ日比谷 ほか全国で公開される。

ある女が語り始めたひと夏の記憶
その物語には心揺さぶる〈嘘〉が隠されていた
1950 年代長崎と 1980 年代イギリスを生きる 3 人の女たちの
知られざる真実に涙溢れる、感動のヒューマンミステリー

 日本人の母とイギリス人の父を持つニキ。大学を中退して作家を目指す彼女は、長崎で戦争を経験した後イギリスへ渡った母の悦子の半生を綴りたいと考える。娘に乞われ、口を閉ざしてきた過去の記憶を語り始める悦子。それは30年前、戦後間もない長崎で暮らしていた頃に出会った、佐知子という女性とその幼い娘と過ごしたひと夏の思い出だった。だが、ニキは次第に母が語る物語に違和感を感じ始め――。

 長崎時代の悦子を演じるのは広瀬すず、佐知子に二階堂ふみ、イギリス時代の悦子に吉田羊、ニキにはオーディションで選ばれたカミラ・アイコ、さらに悦子の夫に松下洸平、その父親に三浦友和。そのほか、日本パートには柴田理恵、渡辺大知、鈴木碧桜(子役)らが出演する。

 この度解禁となった本編映像は、戦後間もない長崎で悦子と佐知子が初めて顔をあわせる印象的な出会いのシーン。冒頭、悦子は佐知子の幼い娘・万里子を追いかけ、佐知子たちが住む河岸のバラック小屋へ。家の外で洗濯をしていた佐知子と初めて出会う。

 普段あまり人が寄りつくことはないであろう古びた家の前まで来た悦子を怪訝そうな目で見る佐知子に対し、悦子は「はじめまして。この子、そこの橋で喧嘩しとったみたい。大勢の男の子たち相手によ」と先程あった出来事を説明する。だが、佐知子は「あなた、子どもの喧嘩見たことないの?」と長崎弁ではない話し方で切り返し、冷めた態度で洗濯物を続ける。

 悦子は「でも例の物騒か事件もあることですし、気をつけたほうが……」と巷を騒がせている陰惨な幼児絞殺事件のことを引き合いに出して畳みかけるが、「それはどうも」とまるで他人事のような素っ気ない返事をする佐知子。

 そんな佐知子に戸惑いながらもしばしの会話を続け、悦子が帰ろうとしたとき、佐知子は振り向きざまに「あなたどこの人?」と問いかける。悦子が「私そこの団地に住んどります、緒方悦子と申します」と軽く微笑み答えると、佐知子は「悦子さん、お茶でもどう?ちょっと上がってきなさいよ」と口に笑みを浮かべながら悦子を家に招き入れようとするのだった。

 不穏さを交えながら、少し驚き不安げな様子の悦子の表情がアップで映し出される。果たしてこの二人はここからどう繋がっていくのか……?

 物語の行方、そして福間美由紀プロデューサー曰く「間違いなく異次元の反応が起きるだろうと全員が期待していた。撮影中も二人のツーショットの画の強さは圧巻だった」という初共演の広瀬すずと二階堂ふみの二大俳優の豪華競演にも期待がかかる貴重な本編映像となっている。

■ストーリー
 日本人の母とイギリス人の父を持ち、ロンドンで暮らすニキ。大学を中退し作家を目指す彼女は、執筆のため、異父姉の死以来足が遠のいていた実家を訪れる。母の悦子は、長崎で原爆を経験し、戦後イギリスに渡ってきていたが、ニキは母の過去を何一つ聞いたことがない。夫と長女を亡くし、想い出の詰まった家で一人暮らしていた悦子は、ニキと数日間を共にする中で、最近よく見るという、ある「夢」について語り始める。それはまだ悦子が長崎で暮らしていた頃に知り合った、佐知子という女性と、その幼い娘の夢だった――。

 本作は日本・イギリス・ポーランド合作の3か国共同製作となっており、ポストプロダクションをポーランドで行うなど、ポーランド国立映画大学で映画を学んだ石川慶監督にとっては、まさに原点回帰ともなる特別な作品。戦後80年となる今年9月5日(金)からの全国公開にぜひご期待ください。

原作:「遠い山なみの光」カズオ・イシグロ/小野寺健訳(ハヤカワ文庫)
監督・脚本・編集:石川慶 『ある男』 
出演:広瀬すず 二階堂ふみ 吉田羊 カミラ・アイコ 柴田理恵 渡辺大知 鈴木碧桜 松下洸平 / 三浦友和
製作幹事:U-NEXT 制作プロダクション:分福/ザフール 共同制作:Number 9 Films、Lava Films
配給:ギャガ 助成:JLOX+ ⽂化庁 PFI
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1 Comment

  1. この映画に出てる洸平さんの役はどんな意味があったのか、本当に短い場面ばかりで見終わっての帰りにはすっかりしなくて淋しかった。

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