線は、僕を描く

原作/砥上 裕將(とがみ ひろまさ)

監督/小泉 徳宏 (こいずみ のりひろ)

 ガチボーイ(08)
  佐藤隆太、サエコ、向井理

 カノジョは嘘を愛しすぎてる(13)
   佐藤健、大原櫻子出演

 ちはやふる(16-18)
  広瀬すず、新田真剣佑ほか

出演/
横浜流星
 仮面ライダー俳優
 戦隊シリーズの若手出世株ともいっていい存在
 
 あなたの番ですシリーズ
 オオカミ少女と黒応じ

 三木孝浩監督の
 君の瞳が問いかけている(20)
 アキラとあきら(22)
 
 などがあるが、ここ数年出演作品がうなぎのぼりに増えており。そのすべての役柄がしっかりとしている
 

清原果耶
 ぼくは明日、昨日のきみとデートする(16)
  小松菜奈演じるヒロインの中学時代
  このときからかわいい

 宇宙でいちばんあかるい屋根(20)
  主演 桃井かおり相手に素晴らしい演技
 
 まともじゃないのは君も一緒(21)
  主演 
 
 護られなかった者たちへ(21)
  佐藤健と共演

 来年夏公開予定 1秒先の彼の主演 
 台湾映画のリメイク

江口洋介
三浦友和
ほか

河合 優実(かわい ゆうみ)
 PLAN75(22)
 11/18 「ある男」にも出演

細田 佳央太(ほそだ かなた)
 町田くんの世界(19)主演
 

原作小説・コミカライズされているが、脚本の流れとしてはかなり変更されている

ポイント1
横浜流星・清原果耶の
素晴らしい演技力

流星くんはほんとすごかった、これだけの俳優になっていて、超かっこいいはずなのに
よくいる悩める大学生っぽい雰囲気がすごかった
ここまでオーラを消した演技ができるのはすごい

喪失感と感受性が乏しい、マイナス思考の大学生が、水墨画とであうことで創生される雰囲気の変化は素晴らしい

清原果耶さんも、ますます美人さと可憐さが磨きがかかり、美人すぎる水墨画家としての役を演じきっていた。
家族への反抗期的な幼さと一人の孫としての揺れ動きなどの雰囲気を醸し出す演技は素晴らしい

ポイント2
水墨画の圧倒的存在感

冒頭に篠田湖山(しのだ こざん/三浦友和)が水墨画を描くシーンがでてくるが、このときのカメラワークとSE。完成する水墨画が圧倒的な雰囲気と迫力を持っている
このシーンがあるからこそ、水墨画の世界に入っていく霜介(横浜流星)が心打たれ没頭していく流れに、観客も気持ちを載せられるのだと思う

ポイント3
何気ない挨拶の
大切さを改めて感じる

映画の中に、
いってきます
おかえり
という何気ない挨拶がポイントとして加えられている。

これは 毎日の何気ない中にある会話だが、
それこそが失われたときの喪失感につながるものであり、それができなくなっている主人公が殻を破るワードにもなっている。

映画全体は、水墨画をとうして主人公が過去を振り返り、過去を受け入れ、前に進む
それが ヒロイン的ポジションの千瑛もじつは抱えていたわだかまりが氷解するシーンにもつながるという…みごとな脚本

物語は大学生の霜介がアルバイトで展示会に参加している中、1枚の水墨画に心打たれているところから始まる。

設営完了後、支給されるお弁当を食べるところで、水墨画家の篠田湖山(しのだ こざん/三浦友和)に出会う。
著名な水墨画家と知らなかった霜介は少し面食らうんだった。

その後水墨画を観客の前で描くイベントの終了前、湖山は霜介に「弟子にならないか?」と誘うのだった。

弟子を断ったものの、水墨画教室の生徒として湖山の家を訪問した霜介は湖山の孫娘で美しすぎる水墨画家としてメディアにも取り上げられる千瑛(清原果耶)と出会う。
しかし千瑛は故山に対して距離をおいているようなのだが…

心の中に喪失感をかかえ、なんとなくの大学生活を送っていた霜介だったが水墨画との出会いから大きな転換期を迎える

原作小説の基本的設定と流れを遵守しながらも、オリジナル部分を追加したシナリオは完成度が高いと言える

細かな部分の説明などを一切カットしたところが、みやすさにもつながっているのだろう。

例えば 千瑛の両親は一切スクリーンに出て来ないし、孫として紹介されるだけで、両親についての説明はまったく無い
あと、ネタバレになるので、詳しくは言わないが、法的な話しなどでツッコむ人もいたがそういった細かな設定やポイントが気になる人は出てくるだろうし、そこをマイナスにいる人もいるかもしれないが、個人的にはなくしたのは正解だと思う

また 江口洋介の立ち位置

富田靖子の立ち位置など、演技力があり誰もが知るような俳優が素晴らしいまでの脇役に徹している。

しかも江口洋介にいたっては、また料理をしてるしそれがまた美味しそうな品々というのは面白いところ

さらに ひょうひょうとして イベント設営、庭の手入れなどをしている江口洋介が、実は………というギャップ的面白さも演出として良かったのではないだろうか?

ぜひ、若い人には観てもらいたい
自身が抱えている悩みの大小に
関わらず、自分が次の1歩を踏み出す
勇気や過去との振り返りなど
共感するところは多々あると思う。

あと友達のありがたさも 感じられる

トータル的に観て若い人たちに観てもらいたい作品で、素直に観れば観るほどこの映画の本質的なところが見えてくるのかもしれない

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