ドラマ『ミステリと言う勿れ』
\菅田将暉さんスペシャルインタビュー/
「演じるよりも、チームでの物作りが好きなんだと思う」

役者としての振れ幅は唯一無二。人生の節目も迎えた菅田さんが今、感じていること。

自信は、自分ひとりでは生まれない。迷ったら、苦手な方を選ぶ。

「見た目には役の人生が反映されている」。かつてそう語った菅田将暉さんは、役を変幻自在な髪型でも魅せる。主演ドラマ『ミステリと言う勿なかれ』では、地毛で、ふわふわのポップコーンヘアに。

\カレーは自分で作る。アボカド入りが最高/
「原作漫画で、風に吹かれて髪が揺れるシーンも印象的でしたし、一度やってみたかったんです。トップにボリュームを出しながらも襟足を削ったり、全体に丸いシルエットになるように研究して。ただ、手入れは大変でした。根元が伸びるとへたるので美容室にこまめに通い、お風呂上がりは、カールを出しながら乾かしていました」

演じるのは、原作を読み、「絶対に自分が演じたかった」という青年・久能整(ととのう)。事件に巻き込まれ、気になることを淡々と話すだけなのに、事件のみならず、人の心までも解きほぐす…が、久能青年はとにかくしゃべる。その役は、芝居巧者をして「今まででいちばん難しい」と言わしめた。

「会話劇という演劇的な設定、その会話からあぶり出される人間の本質や、僕自身の固定観念が壊される感じも面白いんです。子供の親権問題の話など社会的なテーマについても考えさせられます。ただ、ミステリーは事件解決への勢いも必要ですが、整君は気づいたことをひたすら話し、気づいたら膨大な知識と言葉だけで事件が解決されている。その自然発生的な感じを必然に見せることが難しかったです。彼を生きた人間にするためにどう演じるべきかは、いつも以上に悩みました」

果たして、そのピュアな眼差しとおしゃべりな謎解きが原作を髣髴(ほうふつ)とさせるのはさすが。ちなみに、久能青年の好物はカレーだが、菅田さんもカレーは自分で作る。特に好きなのが“アボカドチーズカレー”だそう。

「好きすぎて、家ではこればっかり作っています。カレーの真ん中にアボカドを乗っけて、種を取った部分にクリームチーズを入れて、黒こしょうをたっぷり振って。もう最高です!」

\結婚して、初めて長生きしたいと思った/
人として、役を生きること。それを追求することは、ときに、菅田さんに矛盾と葛藤をもたらす。特に「役と自分自身のギャップ」は、俳優を10年続けてきても途惑うことがあるという。

「作品の中では市井の人を演じるのに、菅田将暉に戻ると有名人扱いされます。かといって、リアルをそのまま演じればリアルに届くわけでもなくて。エンターテイメントとして演じるのが僕らの仕事ですが、役と僕自身がかけ離れないように、今は、当たり前のことですが、興味をもったことは、自分で調べ、実際に体験・経験して、感じることを忘れないようにしています。情報だけを調べて満足したくないなと。役者としての自信は…難しいですね。自信って、自分ひとりだと生まれてこない気がするんです。現場でメイクをしてもらったり、監督と打ち合わせをしたり、僕を信頼してくれるスタッフさんとの関わりの中で、自信をもって無心になれる感じがあって。僕は皆さんに自信をもたせてもらっているのだと思います」

『ミステリ~』での主演、大河ドラマにも出演するなど、日本を代表する役者のひとりとして活躍を広げる。昨年、結婚という人生の節目を迎え、人生観にも少し変化が。
「長生きしようとはそんなに思っていなかったんです。自分の体や精神がどうなろうと、いい作品を作ることを優先したいと思っていましたから。でも、変わりました。今は長く、健康でいることの大切さが身に染みています。役者としては、『ミステリ~』から、スタートラインに立てた感じです。テレビで育った人間としてはドラマも盛り上げていきたい。『テレビは100年もたなかった』と言われると僕らのせいなので、微力ですが頑張らないとな、と」

ドラマ『ミステリと言う勿れ』
久能整は、天然パーマで、カレーを愛する大学生。事件に巻き込まれる度に、独自の価値観と“しゃべり”で事件の謎と人の悩みまでも解決する──。『月刊フラワーズ』(小学館)で連載中の田村由美の漫画をドラマ化。毎週月曜21時~フジテレビ系で放送中。
(c)田村由美/小学館 (c)フジテレビジョン

PROFILE
すだ・まさき/1993年大阪府生まれ。2009年に『仮面ライダーW』で俳優デビュー。映画『共喰い』『あゝ、荒野』『糸』『キャラクター』など主演作多数。’17年にはソロ歌手としてデビュー。大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に源義経役で出演中。公開待機作に映画『百花』(9月9日公開)など。

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