パリコレ取材:「ケンゾー」の会場は前回と同じ、ろう学校の庭園です。前回はビニール製のトンネルのようなテントの中に席がありましたが、今回は芝生の上に距離を置いて椅子を配置。全部で100席あるかないかという感じです。そして、席の上にはオリジナルの瓶入り蜂蜜。インビテーションにも養蜂家のような男性の写真とハチのモチーフが描かれていて、今シーズンの鍵になっています。
 
フェリペ・オリヴェイラ・バティスタ(Felipe Oliveira Baptista)による新しい「ケンゾー」のキーワードと言えば、”プロテクション”と”ノマド感”。今回も養蜂家さながら顔や体がベールで包まれたルックがキースタイルとなり、前回とは別のベクトルで身を守っています。また、放浪の旅に欠かせない機能的なディテールも引き続き。ファスナー開閉でデザインやシルエットが変わるアイテムやいくつもポケットのついたハンズフリースタイルは健在です。
 
そんなコレクションの背景にあるのは、新型コロナウイルスのパンデミック中にフェリペ自身が経験したことや感じたことだそう。リリースの一文には「世界は泣いている」と書かれていて、アーカイブから採用したフラワープリントも涙で滲んだようにぼやけています。こう書くと悲観的に感じますが、そんなことはなく、ショーからは前向きなエネルギーを受け取りましたよ!

ルックは @wwd_jpのプロフィールのリンクから
(この投稿はヨーロッパ通信員による現地リポートからの抜粋です)

#KENZO #ケンゾー #PFW #PFW2020 #SS21 #21SS #2021SS #FelipeOliveiraBaptista

 

WACOCA JAPAN: People, Life, Style.