子供の頃いつも思ってた。
なんで、炒飯にジャコとかちくわが入ってんの?
お肉がいいー、ウチはお金持ちじゃないからかーって。
今思うと、まぁ安価だってのもあるけど、栄養バランスとかそういう理由もあったんだと思う。
27歳でワタシを産み、その2年後妹を産み、父と共働きしながら姉妹を育てた。
いまの自分の年齢で、娘は4年生だったのかーと思うと、両親には尊敬しかない。
ぶーぶー言いながらも、やっぱりお母さんの味が好きだなーとも思ってた土曜の午後。
父と妹と吉本新喜劇を見ながら食べるお弁当にも、よく炒飯が入ってた。
炒飯を作るとき、たまーにそんなことを思い出す。
卵と米を混ぜてパラパラが良いという人もいるけど、ワタシは程よくしっとりした、炒飯ってより焼飯って食べ物のほうが好きだな。
大人になって、それが玄米になり、うつわだって好きなものを選んで盛るようになったけど、なんだか炒飯には技術とか高級よりも、ノスタルジックな美味しさを必要としてしまう。
@andw_asahi での連載 #高山都の日々うつわ 28話は「オトナとコドモのあいだ。」
読んでたら、母の味に会いたくなった。

写真 相馬ミナさん 
@minasoma
構成 小林百合子さん
@yurippe25
編集担当 秋田さん

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