飲食店の休業などでおしぼりや氷などを扱う業者にも打撃が広がっているなか、持ち前の技術で新たなビジネスに乗り出す、そういう動きも出てきています。
東京・渋谷区にある氷の販売店ではキャンセルが相次いでゴールデンウィークのイベントや飲食店などで使われるはずだった氷が出荷できず、倉庫に山積みのままとなっています。
飲食店と同様に取引業者も苦境に立たされています。こちらでは3度目の緊急事態宣言で1400ある取引先の7割が休業したといいます。
国は新たな支援金制度を設け、去年より売り上げが5割以上落ち込んだ飲食店の取引業者に1カ月最大で20万円を支払う方針ですが・・・。
経営の実情に見合った補償を求める声が上がるなか、新しいサービスに活路を見いだす動きも出ています。
埼玉県蕨市のおしぼりのレンタル会社です。飲食店におしぼりを届けた直後、預かったのは使用済みの調理服です。
汚れた調理服を運んだ先に見えてきたのは巨大な洗濯機。新たに始めたサービス、それが調理服のクリーニングです。
おしぼりを真っ白にする技術を調味料で汚れがちな調理服にも活用。取引先も徐々に増えているそうです。
会社では他にも飲食店向けにアクリル板の販売なども行った結果一時、コロナ前の4割に落ち込んだ売り上げは7割近くにまで戻ったそうです。
とれたてのバズった話題をお届けする「トレバズ」のコーナー。
(林美桜アナウンサー)
今日は「緊急事態宣言下に注目!新たな挑戦」を紹介していきます。まずはこちらです。
酒卸問屋「佐々木」さんでは、今まで店内販売と約40台のトラックを活用し飲食店などに酒の販売・配達をする事が主な収入源となっていました。ですが今回の緊急事態宣言で飲食店へのアルコールの提供が禁止になった事で売り上げが激減。佐々木社長は「かつてない危機に直面している」と話しています。そんな中新たな活路を見出したのが「運送業」でした。運送業の許可を申請して来月から約40台のトラックをフル活用して運送業を始める予定です。そのきっかけは同業の卸問屋産さん。「コロナの影響でお酒の発注はあるけど運べない」という悩みがあるそうで、同業の卸問屋さんはトラックを持っていなかったり、コロナ禍で外注していた運送業者がなかなかつかまらないという背景があるそうです。こうした悩みを解決するためにも運送業をはじめるという事なんですが、小松さん、今まで持っていた設備を活用することで活路を見出しているんですよね。
(小松靖アナウンサー)
これすごいなと思うのは、ここはこれが足りない、こっちはこれが出来ますというマッチングを実現しているんですよね。これって情報交換がなければできない。コロナ禍でも絶やしてはいけないコミュニケーションってあるんだなと思って、素晴らしいことを実現されてますよね。一種の業態転換ですから。
(林美桜アナ)
続いては、お家で注ぎたてのビールを楽しむことができます。東京大田区の「Hi-Time」さんでは、お店で販売しているクラフトビールを鮮度を保つボトル・グラウラーに入れて自宅に届けるサービスを行っています。GW中は大好評だったようです。ビールの料金は355mlで500円。専用のボトルに別途料金はかかるんですが、注ぎたての味が楽しめるというのは、柳下さん、いいですよね?
(セット7000円から 3種(グラウラー約6500円から))
(柳下圭佑アナウンサー)
注ぎたて、一口目というのは美味しいですし、それが家で楽しめるのは嬉しいですね!
(林美桜アナ)
まだまだ利用者が嬉しいサービスあるんです。先月5日に始まりました「ロスオフ」という飲食店や生産者が余った食材などの在庫を出品するウェブサイトです。どんなものが出品されているのか?例えば、牛ロース650gが2480円→980円、60%オフなんです!こちら出品理由を書かないといけない決まりになってまして、出品した大阪の食品加工業者は「自粛やインバウンドが途絶えたままで使用予定だった在庫もたくさんありいまだに動いていない状況です。せっかくの商品を廃棄にはしたくありません」という理由で出品したと書かれていました。
こちらのもつ鍋セットは2、3人前で3025円→1700円、44%オフ!出品したのは兵庫の飲食店で「まだまだコロナの終息が見えない状況で営業を行っていますが商品の在庫はまだまだ残っています」と切実な出品理由が書かれていました。
先ほどウェブサイトをのぞいてみたんですが、こうした出品者を応援するようなメッセージも書かれていて、とてもあたたかいウェブサイトになっていました。
(大木優紀アナウンサー)
これ、私たち一般の消費者が購入できるんですよね。
(林美桜アナ)
そうなんです。実際繋がれるんですよね。
(大木アナ)
プロの味がいただけて社会全体で食品ロスの削減にもつながるってすごくいい取り組みだし、すぐにでもサイトを覗いてみたいなと思いますね!
(林美桜アナ)
こうしたお得で嬉しいという利用者の気持ちだけで終わらずに、支援もできるというのが嬉しいですよね。
(小松アナ)
これもニーズとニーズのマッチングで、こうした仕組みを作る人たちは本当に立派だなと思いますね。
(林美桜アナ)
こうした挑戦に私たちも協力していきたいですよね。今日のトレバズでした。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
WACOCA: People, Life, Style.