
アメリカのホワイトハウスは、ロシアのプーチン大統領が、ウクライナの戦況などについて、側近から誤った情報を伝えられているとの認識を示した。
ホワイトハウス・ベディングフィールド広報部長「プーチン大統領は、誤った情報を伝えられている。ロシア軍がいかに苦戦しているか、制裁によってロシア経済がいかに打撃を受けているか伝えられていないようだ。側近が真実を伝えるのを恐れているからだ」
ホワイトハウスの広報部長は、30日、諜報(ちょうほう)機関の調査に基づく情報として、ロシア軍の苦戦や経済制裁の影響について、正しくプーチン大統領に伝えられていないとの認識を示した。
間違った情報が伝えられている理由については、「側近たちが怖がって、本当のことを言えない」からだとしている。
広報部長は、こうした機密情報を公開した理由について、「今回の侵攻が、ロシアにとって戦略的失敗だったことを明確にするためだ」と説明している。
このニュースについて、フジテレビ・風間晋解説委員に話を聞いた。
三田友梨佳キャスター「怖くて本当のことは言えない。こうしたことが本当にあるのでしょうか?」
風間晋解説委員「ロシアの侵攻開始から、ちょうど5週間です。戦場でも、国際政治、経済でもプーチン大統領が思い描いていたようには進んでいないのであれば、その理由として出てきて当然の分析、論評だと思います。同時に米・英の側には周囲から孤立した独裁者のイメージをけん伝する意図があるように思います。さらに、プーチン大統領と軍指導部の間に不信感やあつれきが生じ、軍の離反につながればといった思惑も感じます」
三田友梨佳キャスター「ウクライナの東部ではロシア側の攻撃が激化していますが、これはプーチン大統領の意志と考えていいのでしょうか?」
風間晋解説委員「プーチン大統領に正しい情報が入るように修正されていれば、合理的な判断につながっているはずです。軍事情勢や制裁の厳しさをわかったうえで東部に集中というのなら、ここが領土的野心の譲れない地域と考えられます。東部2州は、ヨーロッパ有数のシェールガス開発の可能性がある地域で、クリミア半島沖には海底ガス田が広がっています。経済的利益で東部、政治的影響力で首都キーウも見据える。現状のまま引き下がるのはプーチン大統領らしくないように思います」
4月1日、オンラインでの停戦交渉が再開されるとみられているが、緊迫した状況が続いている。
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