今年も残すところ3週間。新型コロナの変異ウイルス「オミクロン株」の拡大が懸念される中での年末年始となりますが、国内の旅行業界では今、一部で回復の兆しも見え始めています。群馬県のある老舗旅館を取材しました。
皆川玲奈キャスター
「いいですね、広いです」
群馬県みなかみ町にある老舗旅館。露天風呂や貸し切り風呂など温泉が自慢の旅館ですが、去年12月は月の売り上げが2700万円となり、例年の2割以上落ち込みました。
辰巳館 館主 深津卓也さん
「(Q.去年と比べるとどうですか?)去年比で140%ですけど、まだ12月11日ですから、4千数百万円はいくんじゃないかと思います」
オミクロン株が心配される中でも、業績が好調な背景には何があるのでしょうか。JTBが9日発表した年末年始に国内旅行をする人の数は1800万人程度で、去年より80%増えると予想しています。国内旅行を後押ししているのが。
JTB 中村弘子広報室長
「エリアツーリズムというふうに私どもは呼んでおります」
国内旅行は、住んでいる地域の近くで旅行する「エリアツーリズム」が今年の傾向だといいます。
11日に取材した老舗旅館でも。
辰巳館館主 深津卓也さん
「圧倒的に群馬です」
皆川玲奈キャスター
「ほんとだ。びょーんと伸びてますね」
辰巳館館主 深津卓也さん
「普通35%くらいなんですけれど、いま、倍の70%が群馬県からの旅行客です」
旅館の利用客は。
「(Q.どこから来たんですか?)群馬県伊勢崎市」
「やっぱり、ずっと家にいるとストレスが溜まるので、車で行けるところだったら大丈夫かなと思って」
「(Q.どちらから?)近いんですよ、高崎から。愛郷キャンペーンありますよね。それで来ました」
群馬県では愛郷キャンペーンという最大5000円の県民割引が実施されているほか、みなかみ町も県内の旅行客には2000円のクーポン券を配布しています。こうした県民割引は、群馬県以外の各道府県でも行われています。
JTB 中村弘子広報室長
「(国内旅行の)好調を支えるもの一つとして、やはり各地域・県の方で出している県民割というような仕組みも後押しをしているというふうに思います」
(11日16:51)
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