2012年11月24日(土)
第3回二十五絃箏新曲作品演奏会
会場:すみだトリフォニーホールにて

作曲者 杉山佳寿子

3.11のあとは日々がめまぐるしく変化し、自分自身色々なことを考えるようになりました。以前はあまり気に留めなかったことを非常に大事に思うようになったり、またその逆もあったりと。音楽を「つくる」という行為にも、何か特別な何かを込めなければならないのではないかという一種の強迫観念のようなものを感じ、自分の中で消化しきれないまますでに 1年半以上が経過しした。そのような戸惑いがあり、なかなか制作に踏み切れない中、遅れに遅れ制作したのが今回の「Buio e non Buio」(暗闇、そして暗闇でないもの)です。題名をつけるのが非常に不得意な自分にとって、通常であれば題名は曲が完成した後にやっとの思いでつけるものでありましたが、今回は題名が先行しました。
現在の自分は、暗闇にいるような、それでいてここは本当の暗闇ではないような、そんな疑いの狭間に置かれているような心持で過ごしています。どこか落ち着かない、つねに胸の奥のほうで何かざわざわと蠢いている・・そんなイメージを題名に表しました。
二十五絃箏という楽器と初めて遇った時、その音の広がりや美しさ、発展途上であるが上の可能性に非常に興味を持ち、そしてとても好きになりました。その楽器本来の美しさを損なわず、同時に楽器の持つ特殊性をどのように出したらよいか、そのことを考えるのは歓びでもあり、苦しみでもありました。結果として、奏者に委ねる場面が多い作品となりましたが、才能溢れる4plusの皆さんによって、私の「暗闇」がどのように遊ばれて変化するのかとても楽しみです。
私の作品が 「暗闇」であるならば、4plusの皆さんはそれに光を与える存在となると信じており
ます。
(作曲者

詳細は
4plusHP
http://www.koto-4plus.com/

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