「熱海五郎一座」は三宅裕司が座長で、渡辺正行、ラサール石井、小倉久寛、春風亭昇太、東貴博、深沢邦之の一座で、ゲストを迎えて、毎年6月に新橋演舞場公演しています。昨年のゲストは、宝塚を退団後の初舞台として参加する紅ゆずる、AKBの横山由衣でした。コロナで延長となって、今日、やっと初日を迎えることになりました。
紅ゆずるさんは、他の大阪の公演もコロナで中止になってしまい、本当に今日が、宝塚退団後の初舞台となりました。舞台を離れて、1年以上たつわけですが、すっかり溶け込み、笑いを引き起こすセンスはもちろん、セリフや歌などの技術が、宝塚時代よりも、グッと向上しているように思いました。軍服姿も美しく、宝塚っぽいポーズも決まり、舞台にイキイキとしたものにしていました。
2幕目からは、軍服を脱いで、背の高い人しか似合わないというような赤いロングコートを着て、走り抜けたり、激しい立ち廻りがあったりして、話が意外な展開に。途中、逃げるために道行く人と洋服を変えたというのですが、それが、また・・・おかしくて・・・。紅さんならではのシーンです。
最後は、一座のジャズバンドをバックに歌うのですが、黒のドレスで登場した時の美しさといったら!!息をのむようとはこのことです。歌も女性としてなので、自然に歌いやすいのだと思います。素敵なジャズでした。さらに、幕切れには、白いゴージャスな衣装に着替えての歌となりました。
カーテンコールでは、朱赤のドレスでした。昇太さんは、「紅ゆずるさんは、松本零士さんの漫画のよう(メーテルか?)のようで、それと、小倉さんが一緒にいるのがおかしくて」と言っていました。が、昇太さんといてもかなりの身長差が・・・。
三宅さんは、「紅さんは、熱海五郎一座に入るために、宝塚に入ったんじゃないか?」と、そのコメディセンスを絶賛。
東さんだったと思いますが、「紅さんも由衣ちゃんも、本番でのパワーがすごくて」というようなことを言ってました。
由衣ちゃんは、この舞台ができたことが嬉しいと、一瞬泣きそうになりましたが、三宅さんの「一人が泣くとみんなが泣くから・・・」という言葉に、立て直して挨拶していました。その後で紅さんになったのですが、「本当に生の舞台はいい」というようなことを、輝くような笑顔で言っていました。何回も公演が中止になり、ずっと舞台から離れていたのですから、心からの言葉なのでしょう。キラキラしていました。時々TVでは見ていましたが、輝きを増しているベニちゃんを観て、元気を貰いました。本当に、熱いものを与えてくれるエンターティナーです。
昇太さんは、日本文化は嫌いといいながら、落語の話をちらちらしてしまい、そこに「本当は落語が好きなんだろう」とつっこみが入り、「いいや、嫌い、特に古典落語は」と言ったり、笑点をイメージさせる「座布団を重ねるのが好き」とか「派手な色の好き」というようなことも織り込んで、笑いを取っていました。
パンフレットと今回の手ぬぐいを一緒に売っていて、パンフ1500円で、手ぬぐいが1100円。一緒に買うと、100円引きで、2500円でした。手ぬぐいは、ピンクと水色で、ピンクを「紅(くれない)色です」と言って売っているので、先に売り切れるかも。私の前の男の人もピンク買ってたし。ちゃんと売れ筋考えて準備しているのかなという余計な心配も。
外出しにくい時期ですが、笑いの元気をもらうのに、間違いない舞台です。私は3階席でしたが十分楽しめました。オススメです。
WACOCA: People, Life, Style.